 2021年9月8日 横須賀基地
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5月に英国を出港した英海軍の最新鋭空母「クイーンエリザベス」は諸外国との共同訓練を重ね、9月4日に日本へ寄港しました。この世紀の来日にあたって入港日には多くのカメラマンが集まり、一部では問題を引き起こしたようです。混雑するのが嫌だったので出港予定日の前日に休暇をとったところ、出港が1日前倒しになり幸運にも出港をお見送りすることができました。
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安針塚→塚山公園
寄港しているクイーンエリザベスは外からは見えにくい位置に接岸しているため事前にネットで撮影地をリサーチしました。有名な安針台公園はフェンスがあるため脚立を持ち込む人が多く、大変な状況になっていたようです。それよりも距離は遠くなりますがより高い位置から港を見ることができる塚山公園の方がいいと判断しました。しかしキツイとは聞いていましたが…本当にキツイので上るのは1日1回が限界でしょう。
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塚山公園
塚山公園に到着しました。安針塚駅から20分程度で着きますが、体力は確実に奪われます。そう簡単に歩いて来れるわけではありませんが、環境は管理事務所もありきれいに維持・整備されている素晴らしい公園です。
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HMS Queen Elizabeth
登山により体力は奪われ、息も上がっていましたがその眺めは疲れを一気に吹き飛ばしてくれました。クイーンエリザベスのほぼ全体を見ることができました。行ったことはありませんが安針台公園よりもよいアングルではないかと思いました。
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HMS Queen Elizabeth
公園に到着したのが朝の8時でした。甲板上には人の姿が見られましたが、朝礼かセレモニー、もしくは取材対応があったのかもしれません。
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HMS Queen Elizabeth
塚山公園から見るアングルの良いところは、甲板を上から眺めることができ、障害物が少ないことです。脚立が必要となるような高いフェンスがないので穏やかに譲り合って港を見ることができます。
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DD-110 たかなみ
海上自衛隊の護衛艦が入港するシーンを見ることができました。朝陽が反射する海面が美しく、ずっと眺めていても飽きないと思います。
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HMS Queen Elizabeth
公園内にはいくつかの撮影ポイントがあり、高さのある「見晴台」からは電線が邪魔になりますが、海側にある「港の見える丘」だと電線を気にすることなく撮影できました。
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HMS Queen Elizabeth
クイーンエリザベスの特長のひとつが艦首に設けられたスキージャンプです。残念ながら手前に停泊するイージス艦のマストに少し遮られてしまいました。
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HMS Queen Elizabeth
艦橋が2つあるのもクイーンエリザベスの大きな特徴ですが、正確には前方が艦橋であり、後方は航空管制塔だそうです。甲板の中央付近には米海兵隊のF-35Bが並んでいました。
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HMS Queen Elizabeth
甲板の後方には2機のヘリが見えました。Wikipediaの情報によると、イギリス海軍815海軍航空隊（815 NAS）、820海軍航空隊（820
NAS）：ワイルドキャット HMA.2、及びイギリス海軍845海軍航空隊（845 NAS）：マーリン HM.1との事です。
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HMS Queen Elizabeth
調べていくと大変興味深いのですが英国空母打撃群の構成として、イギリス空軍第617飛行隊「ダムバスターズ」（RAF 617SQ）F-35B 8機とアメリカ海兵隊第211海兵戦闘攻撃飛行隊（USMC
VMFA-211）F-35B 10機が積まれています。艦首側には英国空軍機が並びました。
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F-35B ライトニング��
機数としては米海兵隊のF-35Bの方が多いというのも面白い話です。写真でみて一番左に置かれた機体はリフトファンが開いた状態で駐機されていました。取材用のデモ用展示かもしれません。
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DD-111 おおなみ
大変な思いをして登った塚山公園でしたが出港予定時刻まで余裕もあり、貴重な撮影チャンスだったので下山してヴェルニー公園へ移動しました。逸見ルートの石段を歩きましたが、かなり厳しい道のりでした。
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HMS Queen Elizabeth
米軍側基地では空母は外から見えにくい位置に接岸されます。事前に調べてはいましたが噂通りゴチャゴチャしていて満足するような写真は難しい条件でした。
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F-35B ライトニング��
艦首側に置かれていた英空軍のF-35B。障害物も多いですが600mmの超望遠レンズを使ってもあまり寄れなかったのは計算外でした。
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F-35B ライトニング��
アメリカ海兵隊のF-35Bには色付きの機体が確認できました。ステルス機には特殊塗料が使われていますが、カラー塗装は不可能ではないことがわかりました。この1枚が撮れただけでヴェルニー公園に来た甲斐はありましたが、おそらく出港時も停泊する艦艇に隠れて見えないと予想し、長居する必要はないと判断しました。
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HMS Queen Elizabeth
安針台公園や馬堀海岸、観音崎も検討していましたが、やはりベストはここだ！と思い、再び塚山公園に戻ってきました。さすがに2回登山する元気はなくタクシーを使ったところ、横須賀駅からは1,400円でした。
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DDG-106 ストックデール
タグボートに押されて姿を現した艦艇がグルリと向きをかえる撮影チャンスが訪れました。真正面を向いたところでシャッターを切りましたが、やはり進んでいる波が立たないと迫力がありませんね。
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DDG-106 ストックデール
この艦は出港することなく海軍基地の方へ移動されました。停泊位置を変更しただけだったようです。
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DDH-182 いせ
沖に停泊している全通甲板の護衛艦が見えました。肉眼では判別できませんでしたが、写真で艦番号を確認したところ、ひゅうが型2番艦「いせ」でした。
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海上自衛隊 護衛艦
吉倉桟橋に係留されていた海自の護衛艦群です。普段ならこれらを見るだけでも胸が躍るところですが、今日は脇役にまわってもらいましょう。
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HMS Queen Elizabeth
浦賀水道への入航予定は1400時でしたが、1330時にタグボートに曳かれてクイーンエリザベスが動き出しました！障害物に隠されることなくスキージャンプもF-35Bも見ることができます。
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HMS Queen Elizabeth
今後、自衛隊や米海兵隊のF-35Bを見る機会は増えると思いますが、イギリス空軍の機体を見ることはこれが最初で最後かもしれません。
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HMS Queen Elizabeth
艦橋と管制塔と米海兵隊のF-35B、この組み合わせは情報量が多くて大好きです。できることなら厚木基地に飛んできて欲しかったですね。
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HMS Queen Elizabeth
クイーンエリザベスの全長は284m。巨大な空母を目の当たりにすると通常の護衛艦が小さく見えてしまいます。
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HMS Queen Elizabeth
エリザベス女王の全身姿を拝むことができました。謁見できて本当に光栄だと思いました。周囲でもしばらくシャッター音が止まることはありませんでした。
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HMS Queen Elizabeth
女王陛下の旅立ちを見送る日本の防人って感じでしょうか。同じ島国であるイギリスと日本は地政学的環境も似ており、イギリスから学ぶことが多いと言います。今回の寄港は日英間のパートナーシップを示す目的も重要だったと言われています。
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HMS Queen Elizabeth
進水は2014年ということなので約7年が経過していますが、正直なところ意外と汚れが目立つように思いました。艦艇の色はその国に海に溶け込むような色で塗装されるそうですが、米軍や自衛隊の艦艇とは違い、ライトグリーンに近いカラーリングも特徴的でした。
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HMS Queen Elizabeth
資料ではF-35Bを18機乗せて運用するとされています。全機が甲板に出ていたわけではありませんが、比較的まだ余裕があるように思いました。
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HMS Queen Elizabeth
本来であれば寄港を歓迎するセレモニーや一般公開なども期待できたところでしょうが、コロナ禍のため寂しいものとなってしまいました。実際クイーンエリザベスの艦内でもクラスターが発生し感染者が出てしまいました。乗組員は下船することなく日本を旅立って行きますが、落ち着いたらまた来て欲しいですね。
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HMS Queen Elizabeth
本来の出港予定は9月9日でした。撮影のための場所取りが好きではないので、まだ人が少ない前日に撮影しようと思い休暇を取りましたが、出港が1日早まったおかげで思いがけず出港に立ち会うことができました。本当にラッキーだったと思います。
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HMS Queen Elizabeth
右に回頭するクイーンエリザベスを真後ろから撮りました。この日、東京湾フェリーに乗ってチャンスにかけた人達もいたようですが、正面からの撮影に成功していてとても見事でした。
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| HMS Queen Elizabeth
回頭してくれたので右艦側を見ることができました。ブリッジが手前にくることで大きく印象が変わります。
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HMS Queen Elizabeth
クイーンエリザベスが横須賀港を出ていきました。その静かな船出は寂しそうにも見え、一方潔い力強さも感じさせるお姿でした。
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HMS Queen Elizabeth
1400時に浦賀水道に入っていきました。予定時刻ピッタリの行動は海外としては珍しいと思いましたが、とてもしっかりとした艦であると感じました。それでこそ旗艦です。
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HMS Queen Elizabeth
沖に停泊する海自の護衛艦の横を通過していきます。写真の横には「いせ」がホストシップとして先導していました。
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HMS Queen Elizabeth
市原市の工業地帯をバックに浦賀水道を進むクイーンエリザベス。今後の予定では空自のF-35Aなどと訓練を実施する予定があります。
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HMS Queen Elizabeth
思いがけず出港が1日早まったことでクイーンエリザベスを見送ることができました。ファンにとって今回の寄港は願ってもないチャンスでしたが、国際情勢的には決して喜べる状況ではなく、やや複雑な心境です。
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スケジュール（パンフレット）
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