たびパパ 趣味の飛行機ページ 航空イベント 訪問記録



20130824

陸上自衛隊

富士総合火力演習


JGSDF

Fuji

FirePower Review

→Home      →横長写真館      →イベント訪問記      →ダイキャスト      →LINK  

←BACK    TOP    [↑2013]   NEXT→

2013年8月24日 富士総合火力演習 後段演習

総合火力演習の後段は、ある状況を想定した上で、シナリオに沿った形で戦闘を行う形式の演習です。最近は島嶼防衛を想定したケースが多く、あきらかに尖閣諸島を意識していることがわかります。本来であれば陸・海・空自衛隊が協力する統合戦闘になる予定でしたが、残念ながら雲が低く、航空機支援はキャンセルとなってしまいました。

オーロラビジョン

「統合」とは陸海空のいずれか2つ以上の部隊等が目的を達成するために協力することを意味します。周囲を海に囲まれた島嶼防衛では陸自だけでは対応できないため海・空自との協力が不可欠となります。今回の演習は島嶼部の占領を試みる敵を排除するというシナリオが組まれました。

 

P-3C オライオン

状況開始。まずは島嶼部を占領しようとする敵艦艇に対する索敵、及び攻撃を行うべく海上自衛隊のP-3Cが行動を開始します。しかし飛来したものの、ほとんど姿は見えず、固定翼機による支援の演習はキャンセルとなりました。

 

オーロラビジョン

上空は雲に覆われてしまったため、当然ながらF-2は飛来できませんでした。それでもシナリオは進みますのでF-2が「飛んできたつもり」という想像力が求められます。そう対艦ミサイルを装備したF-2が飛んできたというイメージを…。

 

88式地対艦誘導弾ミサイルシステム

SSM長射程対艦ミサイルは昼夜を問わずに敵艦艇への攻撃を行うことができます。航空機による攻撃は反撃にあるリスクもありますが、島の内陸に配置された当システムからの攻撃は相手にとっては厄介なことでしょう。

 

レーダー装置

レーダーを搭載したこの車輌は得られた情報をSSMに伝達し、ミサイルを誘導します。レーダー波を飛ばすためには山などに隠れていてはダメなので開けた場所に位置しなくてはなりません。危険ですが重要な任務ですね。

 

96式多目的誘導弾

こちらは水陸両用車などを攻撃する装備だそうです。これが活躍するという事は敵はもう水際まで進行しているということになります。

 

空対地爆撃

シナリオは敵の上陸を許してしまいました。爆薬は仕掛けられたものですが、これはF-2戦闘機から発射されたレーザー誘導爆弾JDAMの成果を説明するためのものです。誘導は地上斥候が目標に対してレーザーを照射し、その情報に従って爆弾が誘導されるというものです。

 

OH-1 ニンジャ

島嶼内陸部への進行を許した後、偵察活動を開始するOH-1。偵察・観測を任務とするOH-1は小型で軽快な飛行を得意とします。兵装も装備することができるようなので軽攻撃ヘリとしても使えるようですね。

 

UH-1J イロコイ

2機のUH-1Jが進入し地上作戦が展開されます。このUH-1J自体は大きな特徴をもつ機体ではない汎用ヘリですが、兵員の輸送や機内からの射撃など様々な用途に用いられます。

 

UH-1J イロコイ

富士裾野の風景をバックに飛行するUH-1J。このようなシーンを実際に目にする機会が一般向けに公開されているなんて…。今まで当選したことはありませんが10倍以上という当選倍率はとても恨めしいです。

 

UH-1J イロコイ

身を隠すように低高度を飛行し、着陸ポイントを目指すUH-1J.。大きな開口部が特徴的なスライドドアを持つ同機は人員や物資の出し入れの際にも有効にはたらくことでしょう。

 

AH-64D ロングボウ・アパッチ

人員や装備品を輸送するのに便利なヘリコプターではありますが、着陸や離陸の直前は攻撃されたら致命傷を受けやすい最も危険なタイミングとなるので、この不利な状況をいかに克服するから重要となります。輸送ヘリを敵からの攻撃を守るため、攻撃ヘリのアパッチが機銃を掃射します。

 

バイク

まず小回りが利くという利点を活かしてバイク部隊が投入されます。戦いはまず敵を知ることから…ということで偵察任務を遂行します。

UH-1J イロコイ

隊員を下したUH-1Jが戦場を離脱していきます。

 

AH-64D ロングボウ・アパッチ

ホバリングしながら機銃掃射を続けるアパッチ。ローターの影響で下向きに吹き付けられる排煙と薬莢が確認できますが、通常の駐屯地祭で実弾が使われることはありませんから非常に貴重なシーンです。対戦車用としてロケット弾なんか発射するともっと迫力あるのでしょうけど。

 

UH-60JA

UH-60JとCH-47Jによる輸送が開始されます。馬力のあるチヌークでも輸送中の激しい機動は難しいでしょうから動きは鈍重となります。低空を低速で飛行するヘリほど危険な標的はありませんから速やかにミッションを終了して離脱したいところでしょう。

 

UH-60JA

着陸ポイントに到着し、機首上げて減速するUH-60JA。更に低高度をホバリングするアパッチの姿が見えますが、地上攻撃時における高度の低さがよくわかります。なかなかこういうシーンを見る機会はありませんね。

 

UH-60JA

機体から降ろされたロープを伝って降下する陸自隊員。戦場で体をさらすのは勇気がいると思います。

 

UH-60JA

隊員を降下させてUH-60JAが離脱していきます。この日は富士山にも雲がかかり、後半には小雨も降る天候でした。撮影条件としてはよくありませんし、写真映えもしませんがローターからベイパーリングが発生する点だけは大きな利点です。航空機は空気を利用して飛行していることがよくわかります。

 

CH-47J チヌーク

2機の編隊を組んでチヌークが着陸地点へと進入してきます。同機にはスポンソン(機体側面下部にある膨らんでいる部分)を大型化したCH-47JA型も装備していますが、今回の火力演習ではその姿を見ることはありませんでした。

 

CH-47J チヌーク

ここでも着陸を護衛するアパッチを絡めた1枚。チヌークがアプローチする高度とアパッチが掃射をしている高度を比較すると面白いです。輸送機であるチヌークは低高度を飛行するほど攻撃の危険性が高まってしまうのである程度の高度をとった方がいいのかもしれません。

 

CH-47J チヌーク

チヌークの後部ハッチからは1台のジープが出てきました。今まで航空祭などで機体下に吊り下げての牽引は見たことがありますが、中に搭載している姿を見るのは初めてでした。ジープは問題なさそうですが乗車している隊員達は頭をかがめているので運用サイズとしてはギリギリであるようです。

 

CH-47J チヌーク

ミッションを終えて会場を離脱するチヌーク大型で馬力のある同機が前傾姿勢をとってダッシュする姿は迫力があります。。

 

CH-47J チヌーク

島嶼防衛を真面目に考えた場合、海上自衛隊が装備する全通型ヘリ空母と、よくニュースで話題にあがるオスプレイについてどうしても頭をよぎります。特にオスプレイは離れた島嶼部に対して素早く、航続距離も伸ばして行動することが可能です。仕切りに配備を反対する声が報道されていますが、反面的にはそれだけ効果的な装備であることの裏返しでもあるようです。

 

87式装輪装甲車

不意射撃とか説明していたと思いますが、急な攻撃は効果的なことでしょう。まずは敵を混乱させることが大切です。

 

87式装輪装甲車

眼前の目標に対して攻撃を加える87式装輪装甲車。潜入部隊が敵地に向けて前進していきます。。

 

バイク

バイクに乗った襲撃部隊が登場。実はこの後ろにはジャンプ台が隠されています。総火演ではショー的要素が若干考慮されているのでこれらのバイクはスタントジャンプを披露してくれます。

 

 

74式戦車

ここからはお待ちかねの戦車火力の登場です。射撃陣地を確保した74式戦車が射撃により味方の進行を支援します。

 

74式戦車

敵戦車に対して射撃を行う74式戦車。敵から姿を隠すために斜面を利用しますが、射撃の際には前進し、その後はすぐに後退して姿を隠します。

 

74式戦車

戦車は左右2班に分かれて作戦を実行します。斜面を利用した射撃は稜線射撃と呼ばれますが、油機圧装置により前傾姿勢がとれる74式戦車は小山に隠れるようにして射撃を行うことができます。

 

92式地雷原処理車

施設小隊により地雷原の撤去が行われます。ランチャーから投射される際の炎は今回撮影できた唯一のファイアでした。

 

爆薬ブロック

92式地雷原処理車から投射されたのは26個の爆薬ブロック。これが地雷原エリアに着弾すると爆発を誘発することで戦車用通路を確保することができます。

 

爆薬ブロック

地雷原の処理後は大きな爆煙が上がります。ちょいちょいのと富士山も顔をのぞかせていますね。

 

10式戦車

今回の演習の華とも評された10式戦車の攻撃前進。最前列にもかかわらず立って撮影しているのはプレスエリアだからです。総火演では立ち見は禁止ですが、実際に立って見たらすぐに怒号が飛び交うことでしょう。

 

10式戦車

走行しながら射撃し、急停止。その後すぐに後退。機動力の高さを活かした10式の戦い方を披露してくれました。状況もそろそろ終盤に向かいます。

 

89式装甲戦闘車

敵を一気に制圧するタイミングになるとあらゆる火器が戦闘に参加します。総攻撃に参加した89式装甲戦闘車ですが、その奥には弾道が見えています。

 

AH-64D ロングボウ・アパッチ

フィナーレに向けてスタンバイするヘリ部隊。そこにはAH-1Sコブラの姿が見えました。確か演習全般を通じてその姿は見られなかったような…。

 

富士山

突撃支援射撃。この間、後方から支援射撃をしている火器車輌の姿は見えますが、突撃している前方部隊は見ることができません。

 

10式戦車

戦果拡張。勝利は確実になったところで追撃を加えます。

 

10式戦車

総火演はド派手な発煙弾でフィナーレをむかえます。本来であれば広角レンズで引いて撮る定番シーンだったんですが、初挑戦だったため対応できませんでした…。

 

 

87式自走高射機関砲

状況終わり。約2時間に渡る実弾火力の演習が終了しました。火力演習はこれに限らず約1週間様々な形で行われています。特に関係者しか招待されない夜間演習は超プラチナイベントです。また最終日に行われる一般公開日は超高倍率の抽選を突破した人達ですから、見学者の熱気も違うことでしょう。

 

96式戦車

この後、午後からは装備品の地上展示が行われます。残念ながら私はツアーバスで参加したので時間の関係でそれは見られませんでした。展示では多くの方が見に近づくので写真を撮るのも難儀だと聞きますが、足元がドロだらけになるので汚れてもいい靴の準備が必要です。

 

状況終わり

習志野での降下訓練でも同様ですが、陸自の演習では最後にヘリのパレードで締めくくるのが恒例です。

 

状況終わり

決して恵まれた天候ではありませんでしたが、当初の天気予報のから比べたら全くラッキーでした。しかし晴れの予報だった翌日の一般公開日は逆に大雨に見舞われてしまいました。今年の夏は連日に渡る酷暑に続き、その後は予報がハズレ続ける不安定な日ばかりでした。

 

状況終わり

演習が無事に終了して会場にいた観客が一斉に動き出します。見ての通りですがシート席左側には迷彩服を着た自衛隊さんが座り、右側には招待者が座っていました。スタンド席から見るとハッキリと別れていて面白いですね。さて、実はそろそろ自衛隊の協力会などに入会するかどうか迷いはじめていたりします。お金もかかるようですが、隊内イベントに招待してもらえるというのは大きな魅力なので…。

 

 

スケジュール(パンフレット)

 

 

←BACK    TOP    [↑2013]   NEXT→