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20130807

福島スカイパーク


Fukushima SkyPark

Project

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2013年8月7日 ふくしまスカイパーク 
   みんなで大空を見上げよう AGAIN

去る5月12日、小名浜港で予定されていたブライトリング・ジェットチームのディスプレイは悪夢のような海霧によりキャンセルとなりファンをがっかりさせましたが、それから3か月後という早さでリベンジを果たす機会を与えてもらいました。平日開催ということで会社には二日間の休暇をとり、再び福島へと向かいました。

JR福島駅前

今回のイベントが行われる「ふくしまスカイパーク」は山の上にある飛行場であり、道路も狭い上に駐車場にも限度があるため交通規制がかけられました。県外客は基本的に駐車場の抽選に申し込めないため福島駅と会場を結ぶシャトルバスに乗らなくてはなりません。今回は福島駅前まで愛車で向かい、駐車場で車中1泊する計画としました。1日止めても700円ですから安いものですが、さすがに質の良い睡眠とは言えませんでした。さて早朝の状況は青空は出ているものの山の稜線が隠れてしまうような霞んだコンディションで少し不安なスタートでした。

 

入場パス

福島駅と会場を結ぶシャトルバスは近畿ツーリストによって企画され、インターネットによって事前応募されました。ちなみに料金は往復3,500円で、その後当日券も発売されたようですがそちらの料金は5,000円とかなり高めの設定でした。

 

ふくしまスカイパーク

スカイパークは標高402mの山頂に作られた「天空の飛行場」です。福島駅から30~40分ほどバスに揺られて山道を上ると、見事な飛行場の風景が開けてきます。この日の天気は猛暑の予報でしたが山頂ということで涼しい風も吹き、比較的快適に過ごすことができました。ただし前日の大雨により、芝生はぬかるんでいて足元のコンディションは最悪でした。

 

トークショー

予定では前日に神戸空港から福島空港へ移動するはずだったブライトリング・ジェットチームは悪天候によりキャンセルになりました。そのため移動は当日の朝に変更され、エアショーの開始時間も1時間程繰り下げられました。待ち時間が非常に長い今回のイベントにおいて、トークショーイベントは大変有難い存在でした。

 

レッドブル号

突然現れたRed Bull号。レッドブルは最近とくに注目されているエナジードリンクの走りともいえるブランドでエアレースのスポンサーをつとめるなど、独自のマーケティング活動を行っています。今回は大量にサンプリングを配布しており私も1本いただきました。炎天下での冷えたエナジードリンクは大人気で終始行列ができていました。

 

セスナ172P スカイホークⅡ

動きのある機体を見ることができましたが、こちらはデモではなく商用飛行のようです。私が滞在した間に戻ってくることはありませんでした。

 

エクストラ300L

室屋氏が駆るエクストラ300Lはブライトリングのロゴを冠し、黄色一色に染められました。その鮮やかな機体は吾妻連峰の深緑とは対照的で、補色関係がとても印象的でした。

 

室屋義秀氏

デモフライトに向けて登場した室屋氏が観客の声援に応えます。会場ではよく福島在住の方達とお話をさせていただきましたが、彼を慕っている方は多く、口を揃えて「ファンへのサービス精神が旺盛で期待を裏切らない」と言っていました。人望がありそうですね。

 

室屋義秀氏

コックピットに乗り込み、引き締まった表情をみせる室屋氏。その左腕にまかれたパイロットウォッチはブライトリング製でしょう。室屋氏はブライトリング・ジェットチームの日本での活動を完璧にサポートしてくれたそうです。今回のイベントが実現した背景には彼の活躍が大きかったことでしょう。

 

エクストラ300L

室屋氏によるアクロバットは、まずは離陸後にみせる急上昇からスタートしました。このように背景が山肌になる光景は大変珍しいですね。ここふくしまスカイパークの存在についてはエアショーガイド等で読んだことはありましたが、まさか実際に足を運ぶ機会が訪れるとは思っていませんでした。

 

この「みんなで大空を見上げよう」プロジェクトを体現するかのように、航空機のフライトディスプレイが始まるとほとんどの人が上を見上げます。観客全員が空を見上げていますからサンプリングのお仕事も小休止。レッドブルガールズも楽しそうに空を見上げていました。

 

エクストラ300L

普段ジェット機ばかり見ていると、プロペラ機の機動は何がなんだかよくわからなくなってきます。スモークの軌跡も画角の中で大暴れしていますね。

 

エクストラ300L

ショーの前半は高めの高度での機動を中心に構成されますが、後半は低空にて絵になりそうな姿をたくさん見せてくれます。山をバックにして背面をみせる飛び方はまさにシャッターチャンス!コックピットの中で室屋氏が手を振っている点もポイントです。

 

エクストラ300L

低高度でこのような姿勢を保つには絶妙な機体制御とパワーコントロールが求められるはずです。このような曲技飛行を行う一方で室屋氏はスピードレースにも参加するそうです。この二つのジャンルでは機体の扱い方が全く違うことでしょう。

 

エクストラ300L

ブライトリング・ジェットチームがメインとはいえ、普段ホームとしているふくしまスカイパークに多くの観客やメディアが集まってきていますから、この日の室屋氏はノリノリだったのではないでしょうか。

 

エクストラ300L

とにかく室屋氏は地元の方々に大人気です。小名浜でお話させていただいた方もちゃんと見に行けたかな?

 

室屋義秀氏

ファンの方々とハイタッチを交わす室屋氏。…そういう自分も便乗してハイタッチしてもらいました。こういう事されるとファンになっちゃいますよね~。その後もサイン会をやっていて、とにかくファンへのサービス精神が旺盛な方でした。

 

ケバブ

ブライトリング・ジェットチームのエアショーまで1時間以上ありますのでここでランチタイム。食事は色々なお店が出ており不自由することはありませんでした。私は見た目の楽しさに惹かれてケバブを選びました。

 

ふくしまスカイパーク

正式な住所は福島市大笹生字苧畑169。由来はわかりませんが斜面には「FUKUSHIMA IIZAKA」と描かれてします。R/Wは14/32で800m×幅:25mの滑走路を有しています。

 

あやしい雲

ブライトリング・ジェットチームの飛来まで約30分というところで、急激に黒い雲が発達してあっという間に太陽を覆ってしまいました。…山の天気は変わりやすいと言いますが、おそらく多くの人が小名浜での海霧の悪夢を連想したと思います。ここまで来たので見てみたい…という個人的希望もさる事ながら、再びイベントの開催までこぎつけてくれたチームと関係者の方々、そして福島の方々のことを考えるとここは是非ともエアショーを実現して欲しいという気持ちでいっぱいでした。みんなの気持ちが伝わったのか、この雲は左手の方に流れていき、再び太陽が顔をのぞかせてくれたのでした。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

あやしい雲の発達により一時は不安な空気に包まれた会場ですが、無事に予定通りブライトリング・ジェットチームがその姿を現しました。スカイパークの滑走路ではジェット機の離着陸はできないため福島空港から離陸してくるわけですが、飛来してきた瞬間のワクワク感はリモートショーならではの高揚感がありました。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

Avenger(アベンジャー)と呼ばれる隊形で会場正面をローパスするブライトリング・ジェットチーム。同チームは7機という珍しい構成をとっており、6機によるアメリカンスタイルのアクロに慣れた自分にとっては珍しい科目ばかりです。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

旋回中に編隊を変えて再びローパスを披露しました。V字の隊形はデルタか傘型隊形と呼べばいいのかな?ショーの前半は7機による編隊飛行を中心に構成されています。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

編隊飛行を少し寄って撮影してみました。機体間隔はそれほどタイトではなく、接触しそうなほど接近するブルーエンジェルスやサンダーバーズなどと比べると少し緩やかな印象ですが、雑誌では2~3mの距離を保っているそうです。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

エアショーガイドを読んだところではLoop+turn in Arrowhead formationという課目だと思います。ブライトリング・ジェットチームは5月の来日時にも神戸や福島空港でデモフライトを披露していますが、空域制限などにより水平系のフライトに限定されていました。今回のイベントで日本国内で初の垂直系演技が実現できたそうです。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

アローヘッド隊形で高度を下げつつ旋回を続ける7機。通常の空港とは違い標高400mでのアクロバットは近くに山という障害物もあるので難しかったのではないでしょうか。しかしこのロケーションを利用して山の谷間を縫って飛行するところを見下ろすアングルで撮影できる企画があればすごい写真が撮れそうです。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

会場正面に回り込んだアローヘッド編隊。主翼端に設けられたライトを点灯している演出も同チームの特徴でした。使用しているL-39Cは低翼機で正面からみるとビジネスジェットらしいシルエットにも見えますが、角度を変えると精悍な軍用機らしいシルエットに変わります。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

見慣れない隊形ですがBlack Diamond(ブラックダイアモンド)と呼ばれているようです。おそらく同チームのオリジナルフォーメーションだと思いますが、時計メーカーであるブライトリング社のチームらしく演技名にも同社の時計のモデル名などがつけられているそうです。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

上空では風の影響があったのかもしれませんが、編隊飛行をみていると姿勢制御や微妙な位置取りなどで乱れてしまうこともあり、飛行精度については若干ルーズな印象を持ちましたが、午前中に神戸空港から福島空港への移動をこなしているのですから頭が下がります。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

言わずもがなですが、ブライトリング・ジェットチームは民間としては世界最大のチームであり、7機ものジェット機を運用している組織は他には存在しません。日本国内ではプロペラ機を1機保有するだけでも大変な苦労が伴うというのに…。ということでホンダやサントリーあたりがチームを抱えたら面白いのに…と考えたりします。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

ふくしまスカイパークのR/Wは14/32で、昼過ぎの会場正面はトップライト気味の逆光条件となってしまいます。黒いカラーリングである同チームの機体ですが、逆光によってさらに黒くつぶれてしまう事が多いのは残念です。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

ブライトリング・ジェットチームのスモークはホワイト一色でした。ブルーインパルスのカラースモークが廃止となってから、アクロチームは白いスモークが世界標準のように感じていますが、今でもフレッチェ・トリコローリあたりはカラースモークを使っているはず…。それでも今になればブルーインパルスがカラースモークに戻ったとしても違和感を感じることでしょうね。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

5月の来日の際、同チームは神戸港でエアショーを披露しています。ただし陸地に近い場所では空域確保ができずに洋上での展示となり、船に乗ることができた一部の人たちだけが楽しめる限定的なフライトとなってしまいました。その後も福島空港へのアライバル・アクロが実施されたようですが、これは公式なものではないと思います。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

今回の大きな反省点として同チームの演技内容についてよく予習していなかったことが挙げられます。詳しく書かれた資料がなかった事もありますが、演技の進入ポイントや構成、技の名前くらいは覚えておけばよかったかな?と思います。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

通常のエアショーではバックが空と雲だけということが多いですが、ここでは山が良いアクセントになっていました。小名浜でのアクロも見てみたかった気がしますが、結果的にはここスカイパークでフライトが実現したことはとても良かったと思います。再び飛びたいという意志の強さが成し遂げた奇跡の風景です。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

Black Bier(ブラックバード)という名の編隊だそうです。黒で塗装されたブライトリングの機体はカラスを連想させますが、使用機であるL-39Cはアルバトロス(アホウドリ)という名前で呼ばれています。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

Barrel Roll(バレルロール)を編隊で行うブライトリング・ジェットチーム。編隊が背面となっていますが写真が上下逆なわけではありません。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

本来であればBREITLING社のアドバタイジング(広告)としてこのロゴをいかに多くのメディアに露出させるかが重要なミッションとなるわけですが、今回のツアーをみて感じたことは驚くほど商売っ気を感じさせない点でした。色々な美談は公開されていますが決して押し付けることはなく、時計の広告がばらまかれるわけでもなく、純粋に福島を元気付けたいという思いだけで飛んでいるような気がしてきます。こういう事をされると同社のファンになってしまいますね。早速妻からはブライトリングの時計を買ってもいいよとお許しが出ました!ラッキ~。(でも値段を見るとビックリします)

 

L-39C BREITLING JET TEAM

ブライトリング・ジェットチームは5月のフライトを終えたあと、しばらく神戸空港に機体を置いたままだったと聞いたことがあります。その間はフライトを行ったという情報もありませんので機体のメンテナンスを行っていたのかもしれませんね。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

見慣れない課目が続いて楽しい時間を過ごすことができました。7機編隊は高度を上げる途中で両翼の2機が離脱していきます。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

上の写真の続きですが、離脱した2機のソロ機は最初の交差課目を披露してくれました。ショーの後半はソロ機によるスピーディーな演技が加わります。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

会場では演技課目について解説がアナウンスされるので、進入の方向や演技の見所を事前に把握することができました。これは大変有難かったです。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

機首を上げて高度を獲得する7番機。このあたりからソロ機の出番が増え、L-39Cアルバトロスのシルエットを堪能することができるようになります。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

6番機によるインバーテッドフライト(背面飛行)です。同機は空自でいうところのT-4練習機のような位置づけの機種であり、飛行中の操縦性は素直で扱いやすいそうです。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

Vertical split(バーティカルスプリット)。ブルーインパルスでは下向き空中開花などと呼ばれる課目の一種で、編隊の方も大技が続きます。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

Synchro pair percussion(シンクロ・ペア・パーカッション)。交差系のスリリングな演技です。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

このL-39Cはチェコ製のジェット機です。民間チームとはいえ、東側の軍用機が日本の空を飛ぶというのはもしかしたらべレンコ中尉の亡命事件依頼ではないでしょうか…。この機体が日本でのツアーを実現できた背景には同機の優れた独立性能があるそうです。メンテナンス性に優れており、支援機材の助けをほとんど必要としないことは同機の大きなメリットです。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

Opposite barrel roll(オポジット・バレルロール)。対面交差系の課目では実際に2機が画角の中に収まるのはほんの一瞬です。ファインダーで捉えた頃には手遅れなのでタイミングを予測して「エイ!」とシャッターを押し込む勇気が必要です。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

Apache roll(アパッチロール)。ブルーインパルスのコークスクリューに似た演技ですが、4機編隊の周りをソロ機がバレルロールで回転しながら飛行します。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

今回のフライトは5月のフライトキャンセルに消化不良を感じていたチームに対し、福島の子供達からのファンレターや感謝の言葉が届けられ、「再び福島でのフライトを実現させたい」というチームの思いから実現したそうです。話だけを聞いてみると単なる美談のように思えますが、実際にフライトを実現させようと思ったら申請や調整など大変な量の手続きが必要になるそうです。しかも機体の運用やフライトに必要なコストなど単なる思いつきだけでできるイベントではなかったはずです。このフライトの実現には同チームの熱い思いに加え、受け入れ側の福島県やサポートを努めた室屋氏、そして多くのスタッフの方達の努力の賜物でしょう。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

5機編隊と2機のソロが対面で交差する課目です。実際には安全な距離をとっているので衝突することはありませんが、見る角度によってはヒヤッとすることでしょう。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

垂直尾翼には大きなポジションナンバーが描かれていますが、デザインセンスとしてはかなり良いのではないでしょうか。さすか高級時計メーカーが擁するチームだけあります。このデザインは順光で撮ると更に印象的です。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

夏の強い日差しが機体に反射してキラリと光ります。機体下面には「BREITLING」のロゴが描かれていますが、ちゃんとアルファベットの上下が逆にならないように計算されているようです。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

主翼上面にもポジションナンバーが大きく書かれています。今回のツアーでは2番機が欠番となっていたようで1番機と3~8番機の計7機が来日していました。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

ブライトリングのショーは約20分。短いようにも思いますが内容は十分満喫できるボリュームがあったと思います。更に感慨深いのはこの20分のフライトを実現するためにどれだけの準備が必要だったか…ということです。この日会場に足を運んだのは約3,000人ということでしたが、フライバイに気付いて空を見上げた人は数え切れないほどいた事でしょう。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

Ocean Masterwave + barrell roll(オーシャンマスターウェーブ+バレルロール)はブルーインパルスのローリングコンバットピッチに似た課目です。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

編隊を解いて散開した機体は会場後方を通過。この時は順光気味になり各機の見せ場となりました。リーダー機である1番機には後席にもメンバーが搭乗していることがわかります。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

若干右側にバンクをかけた3番機。ファンサービスの一環でしょうかね。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

4番機は会場右側から通過しましたがギアを出したダーティーコンフィギュレーションでの低速パスを披露してくれました。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

ショーの終盤にはフォトジェニックな演技をプレゼントしてくれました。ブルーインパルスでいうところのファンブレイクです。もし次の機会があれば松島基地でブルーインパルスとの共演をしていただけないかと思います。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

そしてブライトリング・ジェットチームは最後の演技へと向かいます。アクロバットフライトは20分くらいが間延びもせず丁度いいかもしれませんね。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

5月のフライトでは近くにいながらもその姿を一目見ることさえできませんでした。それから3ヶ月という早さで再び機会をいただけたのは本当に嬉しい計らいでした。しかし前日は悪天候により神戸から福島への移動はキャンセルされ、最悪でも福島空港に駐機している機体だけでも見られたらいいか…という消極的な考えにもなっていました。ショー当日も30分前には空が暗くなり嫌な事を考えてしまいましたが、結果的には素晴らしいエアショーを見ることができ、本当に感激しました。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

最後の課目はFinal Break(ファイナル・ブレイク)です。会場正面から進入した編隊は大きく散開します。写真は撮り損ねてしまいましたが各機はフレアを散布してショーを締めくくります。熱源探知ミサイルから防御するためのフレアを装備できる点は同機が軍用機であることをよく物語っていると思います。

今回のエアショーは普段はみることができないスイスのアクロバットチームの演技を見ることができるという単純な話ではなくなり、リベンジにかけるチームの思いや、被災地である福島に大きな勇気を与えたこと、一度キャンセルされたフライトを再び実現させたことなどストーリーがしっかりとしており、むしろ後からその評価が高まっているように思います。これは一企業のマーケティングという営業活動の領域を越えて、日本の航空史に残る伝説になると思います。

 

L-39C BREITLING JET TEAM

エアショーは終わりましたが、今回だけの特別なフライトが用意されました。通常の演技ではまず有り得ないmissingman formationです。これは編隊のうちの1機が急上昇して天に上っていくことを意味しており、事故で亡くなった方達を追悼する時に行われる慰霊フライトです。今回は東日本大震災で犠牲になった方達に哀悼の意を表して行われたものですが、現地で見ていた自分は鳥肌が立って涙が出そうになりました。「あぁ、彼等は遠くスイスからこれを見せにきてくれたのか…」と。

 

 

スケジュール

11:30 室屋義秀氏によるエアショー

13:40 BJT 福島空港離陸 浜通り北ルートフライバイ

13:10 BJT エアショー(約20分間)

 

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