2019年11月30日 航空自衛隊 百里基地 航空祭特別公開
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百里基地では航空祭の前日に、関係者や近隣住民を対象とした特別公開日を設定しています。一般客は入場することはできませんが翌日の一般公開と全く同じ内容で開催されるので、イベント内容を予習することができます。当日は氷点下となる寒い朝でしたが、雲一つない素晴らしい快晴に恵まれました。

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夜明け
昨年から百里基地航空祭では駐車場を設けなくなりました。今回は夜明け直前に到着し、民間駐車場を利用してパーク&チャリライドで行動しました。この日のために買ったと言っても過言ではない折り畳み自転車が大活躍しましたが、昨年に比べると自転車持参率は高まっていたように思います。
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百里神社
日が昇ると同時に自転車にのって移動開始しました。まずは百里神社に立ち寄って晴天のお礼と「よい写真が撮れますように…」と願をかけて参拝しました。ちなみに撮影ポイントとして有名だった山川門のフェンス際は完全に閉鎖されてしまいました。
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公園と池
氷点下という寒さのため地面には霜が降り、公園の池からは湯気が立つ幻想的な光景を見ることができました。防寒対策には万全を期して挑みましたが、風がなかったので問題なく行動することができました。
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F-4EJ改 ファントム
7時35分頃、天候偵察に飛び立つファントムの姿が見られました。通常であればT-4の仕事かと思いましたが、飛行停止処分となっていたT-4は姿を見せず、戦闘機を飛ばすという贅沢さ。まさにファントムを満喫するための航空祭です。
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F-4EJ改 ファントム
ファントム最後の航空祭というコンセプトにふさわしく、魅せる要素も含まれていた天候偵察でした。
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UH-60J
航過飛行に向けて離陸する百里基地所属の各部隊が離陸していきました。
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RF-4E ファントム
第501飛行隊の離陸で先陣を切ったのはRF-4EJでした。二つのポッドにドロップタンク2本という重装備でした。
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RF-4E ファントム
第501飛行隊の第二陣は2種類の迷彩カラーをコンビを組み、タックディパーチャーを決めてくれました。それにしても立ち位置の決心が難しい…。
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F-4EJ改 ファントム
第301飛行隊のファントムがフォーメーションを組んで離陸しました。遥か遠く奥の方には民間機の姿が写っていて視程の良さがよくわかります。
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F-4EJ改 ファントム
通称「パッカーン」と呼ばれるスプレッドアウトは離陸直後に狙われるリスクを避けるために散会する戦術機動です。2機が重なって見える位置を追い求め、カメラマンは最善のポイントを追い求めます。しかしこれがなかなか難しい…。
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RF-4EJ、RF-4E、RF-4EJ改
現存する4種のカラーリングが勢ぞろいした航過飛行での6機編隊。さらにスペマ機も入っていれば完璧でしたね。
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F-4EJ改 ファントム
航過飛行を終え、コンバットピッチで着陸体勢に入る第301飛行隊のファントム。今まで気にしていませんでしたが主翼下に開いているのはエアブレーキでしょうか。
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駐輪場
朝早くから撮影位置を決めていましたが、路上には自転車を置かず駐輪場に停めるようにと指導を受け、駐輪場への移動を余儀なくされました。最初は面倒でしたが意外と良いサイクリングコースになっていて機嫌がよくなりました。しかし後からくる自転車乗りについては何も言わないことについて、不平等さを感じざるを得ませんでした。
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U-125A
救難展示は各地の航空祭で見ることができるので、失礼ながら救難展示の合間を利用して撮影場所を移動しました。
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ススキ
季節は秋から冬へと完全に変わりました。F-15の機動飛行まで時間があったので暇つぶしでススキを撮っていました。超望遠レンズを使えば飛行機以外にも面白そうなものが撮れるということ知りました。
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F-15J イーグル
小松基地から参加している第303飛行隊のイーグルによる機動飛行展示がスタートしました。離陸した直後にアフターバーナー前回で右捻り右旋回に入る驚愕のテイクオフ!動画で残したい機動でした。
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F-15J イーグル
機動飛行を撮るなら基地の外から撮った方がメリットが多いです。基地内からでは機体の腹側を見ることが多いのですが、外からであれば反対の背中側を見るチャンスが増えます。
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F-15J イーグル
ライトターンに入った瞬間に操縦桿を戻した動きが見ていてに感じ取れました。明らかにトラブルが発生したことがわかりました。
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F-15J イーグル
残念ながら展示飛行の序盤でミッションキャンセルとなってしまいました。着陸後も機体外側の点検をしていたようなのでバードストライクにあったのかもしれません。
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T-4 Blue Impulse
通常は航空祭のトリと務めるブルーインパルスですが、百里基地航空祭では午前中のプログラムにセットされました。ブルーインパルス目当ての観客を緩和させる狙いと、ファントムにトリを務めさせる狙いがあるのでしょう。
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T-4 Blue Impulse
最近のブルーインパルスはフォーメーションテイクオフを行わず、インディビジュアルでのテイクオフを行っています。
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T-4 Blue Impulse
離陸後は観客の目の前で空中集合を行っています。数えてみると1,2,3…機。機体トラブルにより4機編隊が揃わなかったようです。
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T-4 Blue Impulse
通常ブルーインパルスは予備機を含めて7機体勢で展開しますが、今回は予備機も含めて2機が飛行できなかったという事になります。
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T-4 Blue Impulse
3機でのフライトというのも訓練時でなければ見られないので、なかなか珍しいものを見せてもらいました。
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T-4 Blue Impulse
3,4番機がアウトになったらしく、ポジションナンバーの入っていない予備機もフライトに充てられていました。
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T-4 Blue Impulse
3機編隊が焚いた太いスモークが地上まで降りてきてカメラマン達を襲いました。スモークがここまで残り地上まで降りてくるのは珍しいと思います。
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T-4 Blue Impulse
松島基地で行われる通常訓練ではこのように機数を減らした訓練は行われているようです。特別公開日はリハーサルという意味合いもあると思いますので普段見られないシーンはある意味貴重です。。
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T-4 Blue Impulse
まるで同じ目線の高さから突っ込んできそうなサンライズのブレイク直前シーンです。
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T-4 Blue Impulse
元気に駆け上がってグングンと高度を上げていく5番機。写真的には45度の時が対角線に配置されるのでスペースを減らすことができます。
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T-4 Blue Impulse
1機少ない構成のため変則的な写真が多く撮れました。
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T-4 Blue Impulse
久しぶりに見た課目でした。コックピットからはお互いの姿が確認しにくい位置関係なので難易度は高いと思います。
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T-4 Blue Impulse
この写真は買ったばかりのニコンZ6で撮影しましたが、早速液晶モニターに派手な傷をつけてしまいました。幸いフィルムがダメージを全て受け止めてくれて事なきを得ましたが保護フィルムの重要さを痛感しました。
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T-4 Blue Impulse
大きなロールを打つ2機を対角線に配置すると、しっくりくる構図になりました。
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T-4 Blue Impulse
秋らしい要素を加えたいと思い、ススキを入れて広角で撮影してみました。
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T-4 Blue Impulse
クリスマスシーズンを迎える12月限定で見られる「クリスマスツリー」が披露されました。ランディングライトを点灯し、太いスモークを曳きながらゆっくりとちかづいてくるフライトは鳥肌が立ちました。
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T-4 Blue Impulse
残念ながら1機欠けてしまったクリスマスツリーの編隊。航空祭の本番では6機揃った姿を見せてほしいと思います。
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T-4 Blue Impulse
ショーを裏側から見るのも新鮮ですが、同じ内容を連日開催する百里基地ならではの楽しみ方です。
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T-4 Blue Impulse
会場のアナウンスは聞こえませんでしたがおそらくフェニックスループの5機バージョンだと思います。
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T-4 Blue Impulse
見慣れたローリングコンバットピッチも、違う角度から見ると全く別の課目に見えてきます。
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T-4 Blue Impulse
百地基地でイベントが行われていることを知らない人がいきなりこの光景を見たら大変驚くことでしょう。
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T-4 Blue Impulse
しかし…飛行機好きの私が言うのもなんですが、近隣住民にとってはスモークが降ってくるわ、爆音が聞こえてくるわ、多くの人が押しかけてくるわで負担も大きいと思いました。。
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B-737 SKY
那覇へと向かって離陸するスカイマーク機。この後は航空祭午後の部が始まります。基地内の様子を見ることはできませんが、F-4のエンジンサウンドが響くと周囲の空気は程よい緊張感に包まれます。
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F-4EJ改 ファントム
第301飛行隊によるフォーメーションテイクオフを皮切りに。ファントム最後の航空祭メインイベントが始まりました。
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F-4EJ改 ファントム
わかってはいたものの、スプレッドアウトは遥かに遠く…。
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F-4EJ改 ファントム
会場内では当日の飛行展示のプログラムが予告されていましたが、その中にスペマが飛ぶと書かれていましたが…本当に飛んでくれました!
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F-4EJ改 ファントム
素晴らしい快晴の下、順光で撮れる喜び。百里神社の神様、本当にありがとうございます。
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F-4EJ改 ファントム
タイトフォーメーションで進入するクロージングパス。会場側からはどのように見えたのかが気になります。
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F-4EJ改 ファントム
3機のファントムは合流し、基地上空に進入するとAGG(対地射爆撃)を行いました。
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F-4EJ改 ファントム
上空から高度を落としながら地上物のターゲットを狙い、射撃後は機首上げをして離脱していきます。
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F-4EJ改 ファントム
今回の航空祭は文字通りのファントム祭り。ファントムの色々な表情を余すことなく見せてくれる素晴らしいプログラムでした。
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F-4EJ改 ファントム
ファントムでここまで垂直に近い角度のハイレートクライムは珍しいかもしれません。「プリモに負けない急上昇」というコメントは嘘ではありませんでした。
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F-4EJ改 ファントム
急上昇を行ったスペマ315号機はマイナスGをかけて水平飛行に移行しました。機体後方から出ているのは何でしょうかね?
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F-4EJ改 ファントム
超鬼トリながら、格好いい突っ込みのアングルが最高です!
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F-4EJ改 ファントム
息する暇もないほどシャッターチャンスの連続。至高の時間が続きます。
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F-4EJ改 ファントム
主翼には部隊マークのカエルが首に巻いている、マフラーをモチーフとしたデザインが描かれています。普段の離着陸では主翼上面を見ることが難しいのですが、お腹いっぱいになるほど堪能させていただきました。
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F-4EJ改 ファントム
2度目のパッカーンチャンス。会場正面通過後に開くという説明だったのでチャンスはあります。
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F-4EJ改 ファントム
…残念。なかなか満足するものが撮れないスプレッドアウトですが、だからこそ多くの人が追い求めるのでしょう。
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F-4EJ改 ファントム
素晴らしい天気と最高のフライトをありがとうございました。翌日の航空祭でもフライトを披露してくれると思いますが、天候は曇りの予報です。
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RF-4E ファントム
最後は第501飛行隊による模擬偵察飛行が行われました。息がぴったりすぎて1機にしか見えませんが、これは2機のフォーメーションです。
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RF-4E ファントム
距離が離れていくと奥に隠れていた洋上迷彩塗装機の姿が見えました。この後スプレッドアウトを行いましたが、残念ながらこの位置からでは見送ることしかできませんでした。
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RF-4E ファントム
武装を持たない偵察機は思い切りのいいスピードと高機動で逃げ回り、情報を持ち帰ることが最大のミッションです。
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RF-4E ファントム
一見必撮が第501飛行隊のモットーです。
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RF-4E ファントム
蒼い空に溶けこむかのように、洋上迷彩機は激しい機動を行います。RF-4の後継機は無人偵察機に置き換わる予定ですが、展示飛行は見せてもらえるものなのでしょうか。
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RF-4E ファントム
撮れなかった「パッカーン」以外は本当に最高だった百里基地の特別公開日でした。基地外周からしか撮れなかったものの、フライトと撮るという意味ではむしろよかったと思います。翌日も一般公開が行われるので車中泊にするか一度帰宅するか迷いましたが、一旦家に戻って深夜に出発することにしました。
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スケジュール(パンフレット)
0800 天候偵察 F-4×2機による気象状況の確認
0830 航過飛行 F-4×3機、RF-4×3機、UH-60×1機による会場上空通過
0915 偵察飛行(写真撮影) RF-4×2機による会場撮影
0945 捜索救難展示 U-125×1機、UH-60×1機による捜索救難展示
1030 機動飛行 F-15×1機による機動飛行
1100 ブルーインパルス
1330 緊急発進・AGG F-4×1機による機動飛行
F-4×2機による緊急発進、模擬空対地射爆撃3
1415 偵察飛行(戦術偵察) RF-4×2機による偵察飛行 |
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