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20190113

陸上自衛隊

習志野演習場

降下訓練始め


JGSDF

Narashino Ground

Demonstration

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2019年1月13日 
   陸上自衛隊 習志野演習場 平成31年降下訓練始め

2日前の天気予報では雪の予報も出ていましたが、良い方向に外れて暖かさも感じられる晴天に恵まれました。今年は空自の最新輸送機C-2が初参加。また米陸軍の空挺団員と合同で降下を行いました。今まで見たことのない密度で降下する光景に観客も歓声を上げていました。


第1空挺団長挨拶

今年は展示内容のリーフレットが用意されました。以下転記です。


新年明けましておめでとうございます。

本日は、平成31年降下訓練始めに御来駕を賜り、誠にありがとうございます。

本年の降下訓練始めは、「日米空挺の絆」をテーマとして実施します。

まず、降下訓練展示は、私と米陸軍部隊指揮官による指揮官降下を皮切りにに開始します。

また、地上展示は、離島防衛のシナリオの下、空自の最新鋭機C-2輸送機を含む5機の固定翼輸送機編隊及び陸自のCH-47ヘリ編隊から、空挺団の隊員のみならず、在アラスカの第25師団第4空挺旅団戦闘団及び在沖縄の第1特殊部隊群に所属する米陸軍空挺の精鋭達も降下します。

更に、陸海空自の様々な精鋭部隊が参加しますので、これらを多次元統合防衛力をもって「領土、領海、領空は断固として守る」という気概を新年より感じ取って頂ければと考えております。

本年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

                      第1空挺団長 陸将補 戒田茂雄

 

 

CH-47JA チヌーク

降下訓練始めは指揮官自らが降下してスタートします。晴天に恵まれて2019年の飛行機イベントが始まりました。

 

 

第1空挺団

降下中のパラシュートに旋回中のC-130が重なります。固定翼機は演習場の北側でホールドし、進入のタイミングを見計らっています。

 

 

CH-47J チヌーク

チヌークに搭乗して会場入りするVIP。降下訓練始めには岩屋防衛大臣も参加しています。

 

 

CH-47JA チヌーク

VIP輸送のミッションを終えたチヌークが持ち場へと戻ります。

 

 

CH-47JA チヌーク

招待者や報道陣向けのメインスペースですが1度は入ってみたいものです。今回は早めに行ったつもりでも最前列はとれず、習武台端2列目からの撮影でした。

 

 

P-3C オライオン

状況開始!下総基地から離陸した対潜哨戒機が航空偵察を行います。航空機であれば下総から目と鼻の先ですが、1回のパスのために何十分も前から時間調整を行っていました。

 

 

LR-2

陸上自衛隊で唯一の固定翼機LR-2による航空偵察。陸自のイベント以外ではなかなかお目にかかれない機体です。

 

 

CH-47JA チヌーク

豆粒くらいにしか見えないほどの高高度から飛び降りて一気に高度を下げる陸自の精鋭達。実際には肉眼で見るのも難しいほどの高さです。

 

 

第1空挺団

先遣隊は2機のチヌークから20名の空挺隊員が自由落下で降下を行いました。一見するとバラバラに見えますが、実際は螺旋状に高度をコントロールしながら順序よく地上を目指しています。

 

 

第1空挺団

操作できるタイプのパラシュート。風を読みながら接触しないように位置と高度をコントロールします。

 

 

第1空挺団

地上への接地はフレアをかけて「フワッ」と華麗に降り立ちます。しかし空挺隊員は降りてからが本当の仕事です!

 

 

AH-1S コブラ

陸自の攻撃ヘリと空自の最新鋭輸送機の夢の編隊飛行…ではありません。C-2からの降下を支援するためにAH-1が地上の制圧に向かいます。

 

 

AH-1S コブラ

2機のコブラが高速で進入し、上空から地上を制圧します。そういえば最近AH-64アパッチは姿を見せませんね。

 

 

C-2 ブルーホエール

記念すべきC-2の公式空挺降下デビューです。今年の降下訓練始めは見せ場がわかっていますね。単独でC-2のお披露目を行うと同時に、機体サイズが大きいので先遣隊を乗せる余裕もあるのでしょう。

 

 

C-130H、C-2

4番機のC-130Hの後続に入る5番機C-2。遠近法を無視するかのようにC-2の大きさが強調されます。

 

 

C-1

主力部隊の空挺降下です。1番機を務めるのは第402飛行隊に所属する020号機でした。

 

 

C-1

両サイドのドアから降下する第1空挺団。数年前と比べると飛び出すタイミングが早くなり、1枚の写真におさまる人数が増えています。

 

 

C-130H ハーキュリーズ

第401飛行隊からは2機のC-130Hが参加しています。空自の輸送機3機種が揃うイベントというのは貴重でしょう。

 

 

C-130H ハーキュリーズ

先行機から降下したパラシュートが降りている間にも後続機が通過していきます。落下が重ならないように航空機の進入コースは少しずらしているようです。

 

 

C-130H ハーキュリーズ

主力部隊の降下を支援する固定翼機は、一旦海自の下総基地へ降りて空挺隊員を乗せてきます。

 

 

C-2 ブルーホエール

先遣隊の降下を行っていたC-2は、主力部隊の空挺降下の5番機として参加しています。

 

 

C-2 ブルーホエール

C-1と比較して輸送力は4倍にもなるという記事あありました。一目みただけでその大きさがわかりますが、機動性の方はどうなのでしょう。

 

 

C-2 ブルーホエール

C-2は美保基地に所属する第403飛行隊へ配備されました。リプレースがス進めばいずれ入間基地にも配備が始まり、習志野でもよく見られる機体になるでしょう。

 

 

第1空挺団

主力部隊の降下はマッシュルーム型と呼ばれる、コントロール性は劣るものの安定性が高いパラシュートが使われます。バックには旋回中のC-2が写っています。

 

 

C-1

空挺降下(主力)の2周目に入りました。本作戦に実行には制空権の確保がなにより重要であることがわかりますね。

 

 

第1空挺団、米陸軍

主力部隊の降下には2種類のパラシュートが見られましたが、シルバーの角型タイプは米陸軍の空挺隊員です。この自衛隊航空機に米軍の精鋭が搭乗している(かもしれない)という事は強烈なメッセージを放ったように思います。

 

 

第1空挺団、米陸軍

従来のパラシュートは絡まる危険性があったので間隔をあけてジャンプしていいましたが、最新の素材は改善されており以前より降下のタイミングが短くなっています。さらに今回はC-2が加わって5機体制になっていることからパラシュートの密度がすごいことになっています。その光景は圧巻そのものでした。

 

 

C-2 ブルーホエール

1回の降下では20名が降ります。20名×5機×2周の降下を行いましたから200名を超える空挺隊員がこの日ジャンプを行ったことになります。

 

 

UH-1J イロコイ

空挺主力部隊の降下が終了し、ヘリボン部隊の作戦が開始されます。

 

 

UH-1J イロコイ

まずはヘリコプターによる上空からの狙撃が行われます。機体自体には兵装をもたない汎用ヘリですが、使い方によっていかようにもなる傑作機です。

 

 

UH-1J イロコイ

機体サイドのスライドドアを全開し、機銃を構える隊員の姿が見られます。高速で進入する光景はまるで映画のワンシーン。

 

 

UH-1J イロコイ

リーフレットには「狙撃」とありましたが、ホバリング中に機体が上下する条件下での射撃は難しそうです。

 

 

CH-47J チヌーク

オートバイの輸送を行うチヌークが進入してきました。バイクの投入により地上作戦の行動力が拡大します。

 

 

AH-1S コブラ

攻撃ヘリによる火力戦闘。砲身を地上に向けた前傾姿勢での飛行に迫力を感じます。

 

 

AH-1S コブラ

コブラは常に2機で行動を行うようです。戦闘機の行動単位であるエレメントと同じ運用のようです。

 

 

CH-47JA チヌーク

地上に降りる隊員を乗せたチヌークが目の前で機首を回頭し、後部ハッチの様子がよく見えます。降下に使うファストロープが掛かっているのが確認できました。

 

 

CH-47JA チヌーク

習武台から見ると茂みに隠れるように高度を下げる2機のチヌーク。背景に電線が写ってしまうのが住宅地の中にある習志野演習場の残念なところ。

 

 

CH-47JA チヌーク

ファストロープを伝って地上へと降りる隊員たち。ヘリが着陸できないような不整地では低空でのホバリングが有効です。

 

 

CH-47JA チヌーク

作戦高度を行うヘリの姿をここまで堪能できるイベントとしては日本でもトップクラスでしょう。高台から見学できるという環境の良さも習志野演習場の大きな魅力です。

 

 

UH-1J イロコイ

作戦空域に向けて進入する3機のUH-1が重なりました。真っすぐ向かってくるようなこのアングルはなかなか撮れるものでもありません。

 

 

UH-1J イロコイ

今回参加した回転翼機は10機程度で、以前に比べるとだいぶ縮小されたように思います。しかし効率よく機体を運用しており、テンポよく充実した内容となっていました。

 

 

UH-1J イロコイ

習武台の1段目には3〜4列くらいの見学者が並んでいます。個人的には2段目から見た方が視界はよいと思うのですが、下の方が人気は高いようです。

 

 

UH-1J イロコイ

陸自はAH-64DやUH-60Jという高額機種を装備していますが、今回は姿を見せませんでした。活躍が目立ったのはこのUH-1です。扱いやすい機体が一番便利ということでしょう。

 

 

UH-1J イロコイ

報道陣の頭上をかすめ飛ぶUH-1…ではありません。望遠レンズの圧縮効果により遠くの被写体が大きく写るためで実際の距離は離れています。

 

 

AAV水陸両用車

今回のシナリオも島嶼防衛を想定したもので、水陸両用車が展示されました。どこか甲殻類を連想させるシルエットはいかにもという感じがします。

 

 

UH-1J イロコイ

地雷散布のために進入してきたUH-1。機体両サイドに設置された散布用機材によって別のサブタイプのようにも見えてきます。

 

 

UH-1J イロコイ

地雷散布機の投下孔を見ることができます。UH-1は狙撃に輸送、地雷散布まで活躍の幅が広いですね。

 

 

UH-1J イロコイ

上空から地雷を散布するUH-1。地雷を撒くことでこのエリアは敵の進入を防ぐことができます。

 

 

CH-47J チヌーク

状況も終盤へと差し掛かります。大型輸送機の特徴を活かし、機内、機外を使った輸送力の高さを披露します。

 

 

CH-47JA チヌーク

茂みの中に姿を隠すCH-47。普段は鈍重なイメージのある大型ヘリですが模擬戦においては見た目によらない機敏な機動を見せてくれます。

 

 

CH-47JA チヌーク

機外に榴弾砲を吊下して輸送を行ったチヌークがミッションを終えて離脱します。

 

 

第1空挺団

敵陣地に車両が進出してきます。身を低くして前線で銃を構える隊員の心境はどのようなものなのでしょうか。

 

 

16式機動戦闘車

自軍にも戦闘車両が投入されました。キャタピラではなく8つの車輪を装備した戦闘車は道路を利用した移動や、都市部への展開に優れています。履帯が切れると著しく性能を落とすキャタピラと違って融通も効きそうです。

 

 

16式機動戦闘車

もちろん空砲ですが習志野演習場に射撃の轟音が響きました。

 

 

10式戦車

主力となりつつある最新鋭の10式戦車が投入されました。コンパクトな車体のため火力では劣ると言われますが、日本の隅々へ移動できる展開力や情報を共有して戦闘するネットワーク機能など未来感のある戦車です。

 

 

12式地対艦誘導弾

状況終了。

地上から敵艦艇を狙う対艦誘導弾なども姿を見せました。この後は装備品の地上展示が行われます。

 

 

UH-1J イロコイ

リーフレットには飛行展示と書いてあったので期待しましたが、内容は毎回恒例の大編隊航過飛行のことでした。

 

 

AH-S コブラ

コブラは30年以上も運用されながら、AH-64の導入も機数が大幅に削減されてその後の後継機の話が出てきません。

 

 

UH-1J イロコイ

様々なミッションに対応し、その汎用性の高さを披露したUH-1でした。

 

 

CH-47J チヌーク

機体の間隔を広くとった大きな隊形をとったCH-47J。60mmの画角でギリギリ入るかという大きさでした。

 

 

訓示

訓示を行う岩屋防衛大臣と敬礼を行う陸自隊員達。



今回の降下訓練始めは色々と話題が多く、見応えがありました。最新鋭のC-2が降下初披露を行い、空挺降下には米軍の精鋭が共同で参加するというものでした。参加機体の数は決して多いものではありませんが、地上戦でも戦車の投入が行われトータルで目が離せない内容でした。一点だけ改善してほしいのは手荷物検査の効率の悪さでした。隅々までチェックするのは構いませんが、対応する人数が少なすぎでした。

 

 

 

スケジュール(パンフレット)

11:00〜 降下訓練

     指揮官降下

11:30〜 着上陸準備

     航空偵察

     先遣隊(自由降下)

     艦砲射撃

     ヘリ事前制圧

     空挺降下(先遣)

11:45〜 海岸堡の設定

     空挺降下(主力)

11:50〜 ヘリボン(狙撃)

     ヘリボン(オート)

     ヘリ火力戦闘

     エキスト卸下

     リぺリング

     水陸両用車上陸

     エキスト吊下・離脱

     ヘリ地雷散布

     ヘリ機内外搭載

12:10〜 海岸堡設定以降の攻撃

     即機連

     師団

     方面隊等

12:25〜 飛行展示

 

 

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