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20210113

陸上自衛隊
習志野演習場
降下訓練始め

JGSDF
Narashino
Training Ground
Started descent training

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2021年1月13日
   陸上自衛隊 習志野演習場 令和3年降下訓練始め

新型コロナウィルスの第3波は猛威を振るい、新春恒例の降下訓練始めは平日の一般非公開という異例開催となりました。しかしそれは逆に躊躇することなく外撮りに集中できる環境を与えてくれました。昨年も外撮りを経験していたのでポイントは把握しており、今回は最高の天気に恵まれて昨年のリベンジを果たすことができました。


CH-47JA チヌーク

今回の降下訓練始めは一般非公開ながら、オンライン配信が行われたので事前にスケジュールを把握することができました。0930時から試験降下が行われるというので昨年行ったポイントに向かいました。

 

 

CH-47JA チヌーク

ヘリボン作戦では演習場内の様子は見えませんが、動画配信されているのでリアルタイムで状況を把握することができ、解説やBGMが聞けるので便利でした。しかし習志野という市街で銃撃音が響く状況というのは、少し考えさせられる瞬間がありました。

 

 

CH-47JA チヌーク

今回は前半がヘリボン作戦、後半は各種航空機からの降下という構成でした。後半の先陣を切ったチヌークからは高々度からの自由落下が披露されました。パラシュートを開かず一気に低高度まで降下するので大変スリリングです。

 

 

第一空挺団

自由降下傘 MC-4と呼ばれるようで、方向転換や旋回など自由度が高く、狙った場所に着地できます。エアスポーツでも使われており操作性が高い分、高度な操作技術を必要としそうです。

 

 

UH-1J イロコイ

様々な機種からの降下が開始されました。高速大量輸送としては固定翼機が向いていますが、空挺降下における基本動作の訓練ではヘリが利用されることが多いようです。

 

 

CH-47JA チヌーク

前日は関東でも雪が観測されるほどの真冬日でしたが、当日は一転して太陽の暖かさを感じられる好天に恵まれました。雲一つなく、ほぼ無風だったので降下訓練には最適だったと思います。

 

 

CH-47JA チヌーク

回転翼機は高速・長距離輸送には不向きですが、車両運搬やホバリングを用いたファストロープ降下において重宝されます。

 

 

C-130H ハーキュリーズ

空自の支援による固定翼機からの降下が始まりました。樹の上から小さなシルエットが見えた時、テンションが高まっていくのを感じました。

 

 

C-130H ハーキュリーズ

第401飛行隊から2機のC-130Hが参加しました。以前は習志野演習場に近い海自の下総基地へ展開し、第1空挺団をピックアップしてから飛来していましたが、前年からは入間基地に展開するようになりました。

 

 

C-130H ハーキュリーズ

先行した1機目のC-130Hから降下したパラシュートから少し軸をずらし、2機目が進入してきました。異なる2つの被写体をどう絡めるかはその場での瞬間的な判断が求められます。

 

 

C-130H ハーキュリーズ

数年前に比べると降下する隊員の密集度が増していますが、これはフランス製のパラシュートに変更した恩恵で、現在のパラシュートは重なってしまった場合の安全性が増しているそうです。短時間で大量に降下する方が地上での集合が楽になり、行方不明者を出すリスクも軽減することができます。

 

 

C-130H ハーキュリーズ

降下した直後からパラシュートが開くまでのまるで連続写真のよう1枚になりました。風がないので流されない様子もわかります。

 

 

C-1

退役が迫るC-1は2機が参加してくれました。航空祭などイベントの見通しが立たない状況では、今年も貴重な撮影チャンスになる可能性が否めません。

 

 

C-1

超望遠レンズの圧縮効果による賜物ですが、このシーンを撮ってみたいと何年も前から考えていました。快晴の好条件で撮影できたのは素直に嬉しいの一言です。

 

 

C-1

会場内からだったら絶対に撮れない正面からのアングルですが、もし一般公開されていても今年はここから撮る予定でした。

 

 

C-1

静止画では少しわかりにくですが、機体の進行方向とパラシュートの高度を考えるとある錯覚に気がつくと思います。開いているパラシュートが奥にいて、航空機が一番手間にいることになります。

 

 

C-2

C-2輸送機は配備されてからだいぶ経ちましたが関東圏ではまだ珍しい印象があります。街中を低空飛行するその姿もまた新鮮でしたが、状況を知らない人は驚いたことでしょう。

 

 

C-2

思い起こせば令和2年の降下訓練始めで見たポスター写真に衝撃を受け、この構図に憧れていました。昨年は残念ながら曇天で思うような結果になりませんでしたが今年は期待したイメージが実現しました。

 

 

C-2

固定翼機からは左右両側のドアから降下を行いますが、確かに距離が近いのでパラシュートが絡むリスクは高いと感じました。降下ではよく東京タワーの高度を走行する新幹線の窓から飛び降りると例えられています。

 

 

C-2

固定翼機により空路を高速で移動し、大量の隊員を輸送して降下させるという戦術説明を表すような光景でした。

 

 

第一空挺団

習志野演習場は敷地内を歩けばけっこうな距離があると感じる広さですが、降下訓練を行うにはかなり狭く、ほぼピンポイントで降りていくという感覚だと思います。機体の進入コースを誘導する時も大変細かく指示が出されます。

 

 

第一空挺団

樹に引っかかってしまいました…。操作できる自由度の低いパラシュートなので責めるのは可哀そうですが、降下訓練もギリギリの環境でやっているのだと思いました。

 

 

C-130H ハーキュリーズ

2周目のパスに入りました。本来の作戦であれば短時間で一気に降下させ、機体は一刻も早く離脱したいところでしょう。

 

 

C-130H ハーキュリーズ

習志野演習場は樹で囲まれているため、敷地内を見られるポイントがほとんどありませんが、航空機であれば問題ありません。午前中であれば太陽の位置も申し分なく撮影向きの好条件です。

 

 

C-1

パラシュートと機体の傾きの関係をみると風に流されている状況がわかりますが、上空よりも地面に近い方が風が強かったようです。

 

 

C-1

降下作戦はただ地表に降りるだけでなく、重そうな装備品を携行することも重要な任務のひとつです。

 

 

C-1

密集するパラシュートの隙間から姿をみせるC-1輸送機。これだけ多くのパラシュート降下を好条件で撮影できるのは習志野しかないでしょう。

 

 

C-1

空挺降下作戦はスピードが重要です。刻々と変化する状況では構図を練っている暇もなく、息を止めてひたすらシャッターを切ることしかできません。。

 

 

C-1

降下中の隊員からC-1はどのように見えているのでしょうか。降下中のパラシュートとC-1がバランスの良い大きさで重なり、本日1番のお気に入り写真となりました。

 

 

C-1

当たり前の話ですがパラシュート降下は上から下へと移動するため、カメラを縦位置に構えることが多い1日でした。縦型バッテリーグリップを用意していけばよかったと反省しています。

 

 

C-2

密集したパラシュート群の奥にC-2の姿が重なりました。隊員は新型コロナ対策の一環としてマスク着用で降下したというニュースも見られました。

 

 

C-2

前日には予行が計画されていましたが、現地(習志野)悪天候のためキャンセルとなっています。入間基地では離陸準備を進めていたものの直前にミッションキャンセルとなったようです。

 

 

C-2

開いたパラシュートを機体の下に配置した構図です。実際には開いているパラシュートは先行する機体から降下したものですが、写真としてのまとまりは良いように思います。

 

 

C-2

パラシュートを機体の上に配置した構図です。少しチグハグな印象を受ける感じがしますね。

 

 

C-2

機体を縦構図の中央寄りに配置し、少し動きを加えた構図です。水平を撮ることは写真のイロハですが、慌てて空を見上げた感じが伝わってきます。…実際そうなんですけどね。

 

 

C-2

先行するC-1から降下したパラシュート群とC-2からの降下が重なり、見た目にも多くなりました。20名×5機=100名が一斉に降下するので実際かなりの密度となります。

 

 

第一空挺団

習志野演習場へと降り立つ第一空挺団のパラシュートの傘。第一空挺団は陸自の精鋭であり、エリート中のエリートである話は有名です。降下は目的でなく前線へ降り立つための手段でしかなく、本来の目的はそこから先の戦闘行動となります。

 

 

CH-47JA チヌーク

全ての訓練が終わり、ローパスを行ったチヌークの5機編隊。航空機の参加機数は一般公開時に比べると大幅に縮小されていました。

 

 

UH-1J イロコイ

対戦ヘリは参加せず、ヘリは2機種のみというコンパクトな構成でした。新型コロナの影響は大きいですが、自衛隊側にとっては負担が大きく減ったことでしょう。コロナ過の変化といえば動画配信が当たり前の状況になってきたことでしょうか。

 

 

CH-47JA チヌーク

1年前を振り返ると新型コロナウィルスの話題が出始めていた頃でしたが、誰もがまだ他人事だったと思っており、降下訓練始めも例年通り開催されていました。しかし振り返ればそれが2020年唯一の航空イベントとなってしまいました。それから1年の間に世界は大きく変化し、航空祭等のイベントは中止、もしくはオンラインでの動画配信が定着しました。
奇しくも観閲式の在り方を最検討するような動きもあり、今後も大きな変化があるかもしれません。しかしとりあえずはコロナが終息し、航空イベントの再開を願うのみです。

 

 

 

スケジュール(パンフレット)

 

 

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