たびパパ 趣味の飛行機ページ 航空イベント 訪問記録



20220928

航空自衛隊

百里基地


JASDF

Hyakuri AirBase

RJAH

→Home      →横長写真館      →イベント訪問記      →ダイキャスト      →LINK  

←BACK    TOP   [↑ 2022]    NEXT→


2022年9月28日 航空自衛隊 百里基地

飛行機ファンが歓喜するニュースが舞い込みました。オーストラリアで開催される多国間訓練「ピッチ・ブラック22に参加するドイツ空軍の機体が、日本に立ち寄るという報道が流れました。今回の来日は広報活動が大きな目的のようで1か月前から予定日(9/28〜9/30)が告知されており、休暇取得は準備しやすかったものの、展開基地は伏せられていました。9月中旬に百里基地に飛来すると発表されるとSNSは驚きと歓喜に包まれました。どのような内容になるかまでは不明だったため3日間百里基地に張り付くことにしました。


F-2A

自衛隊の発表では9月27日〜9月30日(基準)という日程が告知されたため、前日27日から百里基地の外周は賑わっていたようです。しかしこの「基準」という解釈が難しく、シンガポールから日本へ異なるタイムゾーンを移動するため、世界標準時を使ったのであろうと思われます。1か月前から休暇宣言をしていたのでスムースに計画を組むことができました。茨城空港でも混雑を予想し臨時駐車場が提供される特別対応がとられていました。

 

 

F-4EJ改 ファントム

ドイツ空軍機が飛来するという情報から茨城空港のファントム公園は早朝からファンが終結して大賑わいでした。今シーズンは毎週のように台風が発生していたので天候が懸念されましたがこの3日間は心配なさそうです。

 

 

RF-4E ファントム

公園に展示されている2機のファントムは雨風に晒されたため退色が進んでいましたが、この3月に再塗装が施され美しく生まれ変わりました。

 

 

F-4EJ改 ファントム

塗装費用はクラウドファンディングで募集され、一口乗ろうと思っていましたがモタモタしていたらタイミングを逃し、すでに標金額が達成されていました。残念ながら参加できず、ただの傍観者で終わってしまいました。

 

 

UH-60J

この日はF-2の通常訓練が行われていましたが、気持ちはドイツ空軍機の飛来です。正確な飛来時刻はアナウンスされていませんでしたが、前日に空港周辺でパトロールにあたっていた警察官が「飛来するのは明日の16時くらいだから撤収するように」と自制を促していたようです。その他の情報を総合的に判断しても到着は夕方になるのは確実そうでした。空いている待ち時間は百里神社の御朱印を拝受するため素鵞神社を参拝し、風向きも安定したのでそのまま基地南側へ自転車で移動しました。

 

 

U-125A

この日は良い天気に恵まれ、9月末といっても日焼け止め対策が必要なほどの暑さでした。木陰に隠れていたかったものの徐々に場所取りが始まったので後悔しないために立ち位置の調整を始めました。訓練を行っていたU-125Aはちょうどいい練習台になってくれました。

 

 

A330MRTT

いよいよご一行が百里基地への飛来を実現しました。まず最初に降りてきたのはA330MRTT空中給油/輸送機でした。今回の遠征の収穫のひとつは軍用機のフライトを追跡できるサイトを知ることができたことです。シンガポールからのフライトルートを確認すると百里基地を通過した後、鹿島沖でホールドしてからRW/24へアプローチしてきました。

 

 

A330MRTT

正確にはこの機体はドイツ空軍機ではなくNATOに所属する機体であり、滅多に見ることのできない珍しい機体のようです。エアバス社のA330MRTTは横田基地友好祭でオーストラリア空軍機が展示されたのを見たことがありますが、飛行している姿は今回が初めてです。

 

 

F-2B

SNSの情報では1週間前くらいから築城基地の第8飛行隊が百里基地に展開して訓練を行っていたようです。想像の粋ですが台風が何度も発生して九州を通過するため一定期間百里基地へ避難したのかもしれません。

 

 

F-2A

立ち位置が近すぎて樹にかかってしまいました!これは本当に危ないところでした。撮影には被写体との適切な距離が必要ですね。

 

 

A400M アトラス

初めてお目にかかることができたエアバス社の4発プロペラ輸送機、愛称アトラスが飛来しました。スクリューのような8枚ブレードのプロペラは主翼内/外側で逆方向に回転するのがユニークで印象的でした。この機体を撮影できただけでも大きな収穫です。

 

 

A400M アトラス

大きさを比較できるような他機種が同伴していなかったのですが、ダイキャストモデルで確認してみるとC-130よりは大きく、C-5よりは小さいサイズの機体でした。日本ではあまり見られない機種ですが国際会議などの物資輸送のために日本に来ることは何度かありました。

 

 

EF-2000

遂に姿を見せました!空自のF-2にエスコートされ、トレイル編隊を組んでの登場でした。

 

 

EF-2000

まさか自衛隊機とドイツ空軍機による編隊飛行を拝むことができるとは…。今回の来日はドイツ空軍が行っているアジア地域への大規模展開訓練「ラピッド・パシフィック2022」の一環として実現したものですが、ロシアのウクライナ侵攻によって起きた急激な変化が影響していることは間違いないでしょう。

 

 

EF-2000

随伴機の位置が移動したため、やや意図がわからない編隊でした。展示飛行ではないので安全な誘導が目的だったのかもしれません。

 

 

EF-2000

F-2とユーロファイターの編隊が見られたのは広報用写真を除けばこの飛来時のみであり、一般のファンにとっては貴重なシーンとなりました。

 

 

F-2B

ドイツ空軍の来日にあたり、航空自衛隊もトップの井筒空幕長が直接F-2に乗って直接お出迎えに上がりました。この行動は空の上のトップ交流として話題になりました。

 

 

F-2B

ホストとしてのミッションを遂行した第3飛行隊ですが、複座型のF-2が活躍しました。安全性の確保に加え、フォトミッションも行ったのではないでしょうか。

 

 

EF-2000

ドイツ空軍のユーロファイター3機はさらにもう1周し、3機編隊でのオーバーヘッドアプローチを行いました。これはおそらくシャッターチャンスを与えてくれたのだと思います。

 

 

EF-2000

ヨーロッパ戦闘機の伝統であるデルタ翼とカナード翼の組合せ。ユーロファイターの特徴的なシルエットがよくわかるアングルでした。

 

 

EF-2000

オーバーヘッドアプローチから右方向へブレイクするユーロファイター。カメラを構えるこちらもファインダーが曇らぬように呼吸を止めて集中力を保ちました。

 

 

EF-2000

鬼のようなトリミング写真ながら旋回中のスペシャルマーキングを捕捉することができました!訪問先の国旗を描いたデザインで右主翼に日の丸が描かれており「エア・アンバサダー(空飛ぶ親善大使)」と呼ばれています。

 

 

EF-2000

この素晴らしい特別塗装機はゲルハルツ中将(総監)が自ら操縦桿を握りシンガポールから7時間をかけて飛行してきたそうです。中将は翌日早朝に皇居でジョギングを行ったとの逸話があり、「このようなパワフルな人物がトップとはドイツ空軍は強そうだ!」と話題になりました。

 

 

EF-2000

ユーロファイターの特徴的な四角いエアインテイクを正面から見ることができました。もっとアプローチコースに近づくべきかどうかは迷いましたが、結果的にはこの場所でよかったと思います。

 

 

EF-2000

人生で初めて目にしたデルタ翼機でした。翼下にはドロップタンクの他にも兵装類装備されていました。ユーロファイターの特徴が情報量たっぷりで撮影できたこの日のお気に入りの1枚です。

 

 

EF-2000

特別塗装機といってもこの機体はラッピング技術を使っており、実際には塗装を行ってはいないそうです。尾翼には今回のミッション名「Rapid Pacific 2022」も記載されています。

 

 

EF-2000

この特別塗装機はデザインが左右非対称というマニア泣かせです。左側が撮影できたので次は右側を狙おうという人は多かったと思います。

 

 

EF-2000

朝から約7時間ほど待ちましたが報われた瞬間でした。しかしまだまだ後続機の着陸が続くので気を抜くことはできません。

 

 

EF-2000

続いてノーマル機の着陸です。世界に1機しかない特別塗装機は当然魅力的ですが、いざ写真を見てみると本来の姿である通常塗装機が撮れたことが一番嬉しかったような気がしています。

 

 

EF-2000

ドイツ空軍の来日を前にJWINGS誌に掲載された予習記事がとても参考になりました。特にユーロファイターはヨーロッパの各国に採用されましたが、運用する国によって型式や愛称が異なるそうです。ドイツは第二次世界大戦でイギリスのタイフーン戦闘機に苦しめられた経験から、タイフーンの愛称は使わずユーロファイターと呼んでいるそうです。

 

 

EF-2000(T)

今回のご一行に複座機が含まれていたことは本当に嬉しいものでした。この機体はかなり前にダイキャストモデルを買っていましたが、まさか日本国内で実機を見ることができる日が来るとは思っていませんでした。

 

 

EF-2000(T)

ユーロファイターは特別塗装機、通常単座機、通常複座機と一気にバリエーションを見られたことにはドイツ空軍に対して感謝しかありません。

 

 

EF-2000(T)

ユーロファイターは別動隊が同時に韓国へ展開する予定でしたが、輸送機以外はキャンセルになったようで韓国の飛行機ファンはがっくりと肩を落としたことでしょう。噂では北朝鮮にミサイル発射の兆候がみられたことが影響しているという話がありました。

 

 

A400M アトラス

基地南側での撮影を終えて車を停めていた茨城空港の駐車場へと戻ってきました。到着したドイツ空軍の機体は既にエプロンで駐機し、静かな状況となっていました。初めてみるA400Mですが周辺にいる車両との比較で大きさが想像できますね。
さて今回の遠征ですが3日間通うことからホテルに宿泊することにしました。百里基地への展開が報道された時点で石岡市内のホテルは既に予約できなかったので土浦市のホテルに宿泊しました。茨城県は観光業支援策としてワクチン接種を条件に宿泊費を大幅に割り引いてくれるキャンペーンを行っており安価に泊まることができました。さらに4,000円分のクーポン券まで提供され至れり尽くせりの遠征です。

 

 

 

スケジュール(パンフレット)

 

 

←BACK    TOP    [↑2022]    NEXT→