 2022年7月7日 海上自衛隊 鹿屋航空基地史料館
|
鹿児島出張を利用し、知覧特攻平和会館を見学した後、海上自衛隊鹿屋基地に併設されている史料館を訪問しました。運営する母体が違うため知覧とはコンセプトも雰囲気も異なりますが、屋外に展示された退役機の多さが最も印象的でした。
|
 |
|
鹿屋航空基地史料館
鹿児島空港でレンタカーを借り、運転すること約１時間30分で到着しました。海上自衛隊鹿屋基地に隣接して設けられた史料館は無料で見学できますが、コロナ対策のため事前予約が必要で1時間30分ごとの入替制が取られていました。
|
 |
|
航空母艦 赤城
受付を済ませて館内に入りました。平日だったので混雑もなくスイスイと見てまわることができました。見学順路に従って進むと、大きな「赤城」の模型が出迎えてくれます。
|
 |
|
真珠湾攻撃
海上自衛隊が運営する施設のため、旧大日本帝国海軍の活躍紹介や、歴史的な史料を保管するという目的が強いようです。特攻という戦争の悲惨さを後世に残そうとする知覧特攻平和会館の目的とはけっこう違うなと感じました。
|
 |
|
B-29
編隊を組んで飛行するB-29の写真ですが、雷電に撃墜され煙を出しながら墜落する機体が写っています。このような記録が残されていることに驚きました。この時犠牲になった米軍パイロットは地元住民によって供養されたと説明が添えられており、そこに展示の意義があるようです。
|
 |
|
二式大型飛行艇
館内からガラス越しに見えた二式大型飛行艇の姿です。鹿児島らしい風景とここでしか見えない機体の組合せはとても印象的です。
|
 |
|
零式艦上戦闘機五二型
館内展示のメインのひとつ、海軍自慢の零戦です。引き揚げられた2機を合体復元したものだそうです。
|
 |
|
零式艦上戦闘機五二型
露出アンダーで暗くなった機影と、奥に見える旭日旗との組合せが絶妙なアングルです。
|
 |
|
零式艦上戦闘機五二型
零戦は周囲をまわって見学することができます。特定の飛行隊を示すマークや機番などは書き入れられていませんでした。
|
 んｐ |
|
零式艦上戦闘機五二型
展示機体の横には階段が用意されていて、上からの眺めを見ることができます。これから乗り込むような緊張感をもつと見えてくるものも違ってきます。
|
 |
|
零式艦上戦闘機五二型
大きく日の丸が描かれた左主翼。もしかしたら当時の技術よりも美しく再現されているのではないでしょうか。
|
 |
|
零式艦上戦闘機五二型
台の上から見た機体後方の眺めです。水平尾翼は現代戦闘機のような全遊動式ではないことがわかります。
|
 |
|
零式艦上戦闘機五二型
コックピット内部を見学することができます。透明の板に照準環を投影する照準器はHUDにつながる技術が使われていたことがわかります。
|
 |
|
零式艦上戦闘機五二型
主翼の下に潜り込んでローアングルから眺めてみました。下面にも大きな日の丸が描かれています。
|
 |
|
零式艦上戦闘機五二型
零戦も引込式の主脚が採用されており、いかにも艦載機らしく頑丈そうな脚に見えます。
|
 |
|
零式艦上戦闘機五二型
機体を前方からみた眺めです。大戦機の駐機状態は機首が上を向くのでキャノピーが見えなくなるのがデメリットでしょうか。
|
 |
|
零式艦上戦闘機五二型
海上自衛隊が運営する施設だけに、海軍が誇る零戦は美しく復元され、ピッカピカの状態で維持されています。知覧平和祈念会館の零戦が戦争の悲惨さを伝えるため、引き揚げられたままの残骸の状態で展示しているのとは対照的でした。
|
 |
|
海上自衛隊ゾーン
2階は熾烈を極めた太平洋戦争にまつわる遺品や特攻で散っていった兵士たちの氏名と顔写真が展示されています。そのゾーンは遺族への心情を配慮して撮影が禁止されています。順路を1階に移ると現組織である海上自衛隊を紹介するゾーンにかわります。
|
 |
|
海上自衛隊ゾーン
海上自衛隊の大きな任務は日本の領海を護ることであり、航空部隊はパトロールが重要なミッションです。特に広い海の中に潜む潜水艦を見つけ、情報を収集することに力を注いでいます。
|
 |
|
S-61A
館内に展示されている数少ない航空機です。ここで記念撮影を行うこともできます。
|
 |
|
ダイキャストモデル
全日空商事が販売する精密ダイキャストモデルの展示がありました。ここで販売しているものではないようですが、特にP-2Jはお値段はするものの完成度は高いのでおススメです。
|
 |
|
UH-60K シーホーク
史料館内の見学は制限時間がきたので退出し、屋外展示を見ることにしました。敷地の隣には海自の鹿屋基地があり、任務中の機体が飛んでいました。
|
 |
|
HSS-2A シーキング
この日も30度を越える猛烈な暑さでした。見学するこちらも大変ですが、屋外展示で野ざらしとなっている展示機へのダメージはいかがなものでしょうか。
|
 |
|
BELL-47
乗員２名の練習用ヘリコプターで川崎重工が製造を行いました。黄色い塗装は目立ちやすさを優先したためと思われます。
|
 |
|
KV-107�供 覆靴蕕気�）
メーカー名の「バートル」で呼ばれることが多いですが、「しらさぎ」の愛称がつけられていたようです。空自では救難機として運用されていましたが、海自では掃海機として使われていたことを初めて知りました。P-2Jと同じカラーリングが渋いです。
|
 |
|
T-34A メンター
戦後に米軍から11機が貸与され、警察予備隊、航空自衛隊、海上自衛隊を渡り飛んだ機体。練習機や連絡機として運用されました。
|
 |
|
SNB-4
オリジナルはJBR-4という型式の航空機でアメリカから35機の貸与を受けています。なぜか国内ではSNBと読んでいるそうです。
|
 |
|
S2F-1 おおたか
艦載用対戦哨戒機トラッカーが海自でも使用されていたことを知りませんでした。海自は空母を保有しないため陸上基地で運用されていたようです。
|
 |
|
R4D-6Q まなづる
原型は傑作輸送機として官民多くの組織で運用されています。同機は機上訓練機として運用された機体で、国内ではこの鹿屋でのみ保存されています。どことなく優雅な雰囲気が伝わってくる気がした印象的な機体でした。
|
 |
|
P2V-7（おおわし）
陸上基地からの運用を前提とした大型対潜哨戒機。P-2Jと比べるとエンジンカウルが円筒形に近いところや、プロペラの枚数、機体下レドームの形状などに違いがあることがわかります。
|
 |
|
R4D-6Q （まなづる）
立ち位置を変えて再びR４D-6Qを撮影しました。この時代の航空機は機首が上がった状態で駐機する姿勢がとても優雅に見えます。
|
 |
|
KM-2
今ではあまり見られない、黄色で塗装された練習機。富士重工が製造したメンターの派生型機で、現在のT-5練習機へバトンを引き継ぎました。
|
 |
|
B-65
練習機として運用されたB-65は連絡輸送の任務にも使われていました。
|
 |
|
P-2J ネプチューン
P2V-7を改造し、日本独自の機体として誕生したP-2J。エンジンやプロペラ、レドームなどが換装された見覚えのある馴染みのシルエットです。
|
 |
|
P-2J ネプチューン
P-3Cの前の世代の対潜哨戒機なのでかなり古いものの、私が飛行機の撮影に興味を持ち始めた頃にはまだ現役で飛行していた航空機です。
|
 |
|
P-2J
コックピットより前に突き出して設けられた観測用のスペースが特徴的です。レーダーよりも人の目（アイボール・センサー）に頼るというのが時代を物語っていてよいと思います。
|
 |
|
TH-135
2011年から海自の練習用機として導入されたTH-135を初めて目撃しました。航空祭でも外来機として見られる機会は少ないと思います。
|
 |
|
US-1
日本が誇る水陸両用の飛行艇US-1が保存されています。屋外展示はどうしても機体がダメージを受けてしまいます。特に白い機体は汚れが目立ってしまいますね。
|
 |
|
魚雷
屋外の隅の方に展示されているので一時的に置かれたものにも見えますが、これも展示でした。魚雷を見る機会は多くありませんが、想像よりもかなり大きい印象でした。
|
 |
|
二式大型飛行艇
鹿屋史料館の屋外展示におけるメインイベントがこちら。日本で唯一保存されている二式大型飛行艇です。ここ鹿屋で展示される前は東京お台場にある船の科学館で保管されていた機体です。
|
 |
|
二式大型飛行艇
展示されている場所は史料館の敷地とは道路を挟んだエリアにあります。他の機体はなく、広々とした展示となっていて別格感があります。
|
 |
|
二式大型飛行艇
機体の状態は良くメンテナンスされていて、この機体が大切に扱われていることが伝わってきました。
|
 |
|
OH-6J
コメント。
|
 |
|
レンタカー
会社の出張で借りたレンタカーとは別に、万が一トラブルがあった場合に面倒なのでプライベートとして借り直して鹿屋基地まで走ってきました。
|
 |
|
P-1
史料館の見学を終えた後、鹿屋基地の外周を走ってみたところP-1が降りてきました。ちょっとタイミングが落ち着いて撮ることができず証拠写真のみで終わりました。もっとゆっくり見学したかったところですがこれにて鹿屋ツアーを終了し、鹿児島空港へと戻ります。
|
 |
|
鹿児島空港
1日ぶりに鹿児島空港へと戻ってきました。搭乗時刻より余裕をもって到着できたので十分に見学することができました。
|
 |
|
送迎デッキ
午後は半休を取得しているので、業務にも縛られずゆったりとした気持ちで見学できました。
|
 |
|
E170 J-AIR
鹿児島空港で多く見られたのがJ-AIRのエンブラエルE170でした。羽田や成田ではあまり馴染みがないですが伊丹でもよく見られた機体です。
|
 |
|
鹿児島空港
鹿児島空港の看板の下には、シンボルである桜島の写真がありました。鹿児島市内から海を挟んだ至近距離に活火山があるというシチュエーションはとても印象に残っています。今回の訪問から2週間後に桜島が噴火し、避難レベル5が発令されたのには大変驚きました。
|
 |
|
E170 J-AIR
鹿児島空港に到着した機材がスポットインしました。鹿児島空港は九州で2番目に多い乗降客数を誇っており、夕方はラッシュを迎えます。
|
 |
|
A321-272N ANA
搭乗する予定の機材がアプローチしてきました。姿が見えるようになる前でもフライトレーダー24でその位置がわかるので、到着を心待ちにしていました。
|
 |
|
A321-272N ANA
タッチダウンしてタイヤから煙を発生させました。無事に迎えにきてくれてありがとう。
|
 |
|
A321-272N ANA
スポットインするA321を正面から待ち受けました。撮影にあたってはワイヤーが少し邪魔ですが、無効化するテクニックがいくつかあります。
|
 |
|
A321-272N ANA
マーシャラーが大きく両手を開いて機体を停止させます。こういう仕事の存在を知っていれば進んでみたかったな…といつも思っています。
|
 |
|
A321-272N ANA
チェックインとセキュリテチェックを通過し、搭乗口付近で待機中に撮った写真です。この場所までくると送迎デッキからは見られない航空機の表情が好きです。
|
 |
|
A321-272N ANA
厚そうな雲が出てきて少し空が暗くなってきました。暗幕のようになった空をバックに、夕陽の光が機体を照らしてくれました。
|
 |
|
A321-272N ANA
羽田への便では左側の窓側席に座りました。滑走路手前でホールディングしていたので着陸機待ちと予想し、カメラを構えてタイミングを狙いました
|
 |
|
A321-272N ANA
滑走路へ進入し、機体は離陸滑走を開始しました。この加速中にGを感じる時間がたまりません。
|
 |
|
A321-272N ANA
沈む太陽を後にして一足先に夜を迎えている東の空へと飛び立ちました。やっぱり空の旅は特別ですね。次は四国か北海道へ出張が入る予定です。
|
|
|
スケジュール（パンフレット）
|
|
|
