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20220820

河口湖飛行舘


KAWAGUCHIKO

AIR MUSEUM

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2022年8月20日 河口湖飛行舘

山梨県鳴沢村にある河口湖自動車博物館/飛行舘が8月限定で公開されているというニュースをみつけ見学に行ってきました。例年夏休みに合わせてオープンすることが知っていましたが、今回は日本で唯一現存する隼戦闘機が見られるという情報に惹かれ、衝動的に行動していました。


河口湖飛行舘

河口湖の南に位置する鳴沢村。そこにある河口湖自動車博物館に併設されている飛行舘に行ってきました。ここでは8月のみ限定で館内にあるコレクションが公開されます。観覧料は1,500円とやや高めですが、機体の復元を行う原資になると思えば納得できると思いました。お盆を過ぎたので空いていると思いきや、到着するとけっこう大きな駐車場にもかかわらず既に満車状態でした。館内は携帯電話やスマホのカメラであれば撮影可能ですが、一眼レフ等の機材を使った撮影は禁止されています。

 

 

一式戦闘機 隼2型

河口湖飛行舘に展示されている機体の特徴は、実機から復元された機体が多いということです。今回は2機の隼が復元完成しお披露目されたと聞いて居ても立っても居られずに行ってきました。前月に知覧でみた隼がレプリカだったので、実機の復元機を見ておきたいと思っていました。

 

 

一式戦闘機 隼2型

手前側の下に脚を出して展示されているのが隼2型、天井から飛行状態で吊るされているのが隼1型です。

 

 

一式戦闘機 隼2型

隼2型は復元が監査制完成したばかりの機体だそうで未塗装の状態でした。金属の質感がそのまま見られるのもいいですね。

 

 

一式戦闘機 隼1型

隼1型は脚を収納した飛行状態が再現されていましたが、躍動感があって格好いい展示方法だと思いました。

 

 

一式戦闘機 隼1型

知覧で見た隼は実物大のレプリカでしたが、こちらは復元機であるという点が大きな違いです。機体の骨格は大戦中の空を実際に駆け抜け、比較的良い状態で残っていた機体が復元という形で当時の姿を見せてくれているわけです。

 

 

一式戦闘機 隼1型

隼は陸軍が採用した戦闘機で、中島飛行機が開発した傑作機です。空気抵抗を減らすため初めて引込脚を採用した意欲的な戦闘機です。隼の特徴を示す方法としては正解だと思いました。

 

 

一式戦闘機 隼1型

復元作業は外装を作り直すのだと思いますが、完成期はまるで新造機です。尾翼には有名な加藤隼戦闘隊の矢印マークが描かれています。

 

 

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一式戦闘機 隼1型

左側から撮影したアングルです。これだけ重量のある機体を吊るのは大変だったことでしょう。限られたスペースの倉庫内で、翼が場所をとる航空機を展示するのに適した工夫だと思います。

 

 

一式戦闘機 隼2型

吊るされて展示されている1型はプロペラが2枚、エンジンを強化した2型のプロペラは3枚になっている点が大きな特徴だそうです。その他エンジンカウルの形状も変更されています。

 

 

ピッツS-2

ロック岩崎氏が搭乗していたピッツとよく似た塗装が施されています。航空祭なので一緒に飛行していたピッツを見ましたがあの時の機体でしょうか。

 

 

零式艦上戦闘機21型

河口湖航空舘の館内には所狭しと収集したコレクションが展示されています。民間レベルでこれだけ揃えているところは他にあるのでしょうか。

 

 

零式艦上戦闘機21型

零戦が空母の艦載機であることを示す、主翼端の折り畳み機構が再現されています。

 

 

零式艦上戦闘機21型

飛行舘には3機の零戦が復元機(または復元中)として存在しています。零戦は知名度が高いこともあり、多くの博物館などで展示があり人気の高さが伺い知れます。

 

 

零式艦上戦闘機21型

零戦は主脚を出した状態で復元されています。飛行舘公式サイトの情報では90%以上がオリジナル部材を使用して復元されているそうです。

 

 

富嶽

Wikipediaによればアメリカ本土爆撃を目的にした中翼六発爆撃機で、戦争に間に合わないと判断され開発は中止された機体だそうです。「富嶽を飛ばそう会」により1/12サイズのラジコン機が飛行成功したそうです。

 

 

93式中間練習機(赤とんぼ)

旧日本海軍のパイロット訓練用の練習機だそうです。事故を起こした際に発見されやすいよう尾翼全体が赤に塗られています。

 

 

零式艦上戦闘機21型

復元途中のスケルトン状態の零戦も展示されていました。内部構造がわかりやすい資料として残したいと書いてあったので、このまま保存されるのかもしれません。

 

 

零式艦上戦闘機21型

前月に見学した知覧特攻平和会館では引き揚げられた状態の零戦が展示されており、戦争の悲惨さを表現したものでした。一方で航空機としての零戦を純粋に後世へ残そうとする博物館が多くあります。

 

 

厚木飛行場

戦後の厚木基地の写真が展示されていて衝撃的でした。そこはスクラップとなった零戦の墓場となっていました。

 

 

一式陸上攻撃機22型

今回の見学でとても興味深かったのが一式陸攻の胴体展示でした。有名な機種ですが復元された現存機を見ることができるのは世界でもここだけだそうです。

 

 

一式陸上攻撃機22型

操縦席よりも前にあるノーズ部分は捜索・観測用と思われる席が設けられています。海自が運用した哨戒機P-2Jなどにも採用された構造です。

 

 

一式陸上攻撃機22型

窓越しに内部を見ることができました。内部には机と椅子があり、航法図を描くなど作業をしていたものと思います。

 

 

一式陸上攻撃機22型

側面を防御するための機銃が装備されていました。機外の状況がわかるよう各所に窓が設けられています。

 

 

一式陸上攻撃機22型

日の丸の部分には出入り用のハッチが設けられています。搭乗しやすいとは思えませんが丸いハッチという発想に驚かされました。言葉が適切かわかりませんがワクワクする感覚もありました。

 

 

一式陸上攻撃機22型

機体内部には入れないまでも、中を覗いて見ることができました。快適とはいえないまでも意外と居住性は悪くなさそうです。

 

 

一式陸上攻撃機22型

実機を復元した機体は世界中でもここでしか見られないそうです。今まで見たことのないジャンルの機体だけに自然と興味が沸いてきます。

 

 

一式陸上攻撃機22型

機体後方を防御する機銃席が尾部に設けられています。まだミサイルが実用化されていない大戦中の空中戦を想像させる装備です。

 

 

桜花

過酷な戦争が産み出した、人道上の問題を抱えた人間ロケット「桜花」。靖国神社にある遊就館でも見たことがありますが撮影禁止でした。

 

 

桜花

桜花は一式陸攻に吊らされ、切り離されたあとはロケットエンジンを点火し標的をめがけて飛行する特攻兵器です。エピソードは有名ながら実戦の記録や戦果について語られることは少なく、歴史のベールに包まれています。

 

 

零式艦上戦闘機52型

復元されたこちらの零戦はグリーンの塗装済です。後期型として栄31型エンジン、四式射爆照準機などを装備しています。

 

 

零式艦上戦闘機52型

河口湖飛行舘は民間のコレクションとは思えないほど機体も豊富であり、素晴らしい復元技術で大戦機を甦らせています。

 

 

ライトフライヤー

人類の航空機との関わり合いで、原点となるライト兄弟の飛行機が再現されています。知らずに天井を見上げたら人が乗っていたので思わず驚いてしまいました。フィギュアの出来も手抜きはありません。

 

 

T-6 テキサン

屋外に展示されている機体がいくつかありますが、中には有料エリアでないと見ることができない機体もあるので注意が必要です。私も見逃してしまったことに気が付き、再入場して無事に見学することができました。

 

 

F-86F セイバー

航空自衛隊の初代ブルーインパルスとして活躍したF-86Fがここに眠っていました。960号機のシリアルナンバーが書かれていますが、実際は962号機だという情報も見られます。

 

 

F-86F セイバー

1/200スケールダイキャストモデルでも再現された機体で、模型の世界でもみかける事が多かったのが960号機です。用廃機は展示効果を高めるためかシリアルナンバーを書き換えることもあるようです。

 

 

T-33A シューティングスター

航空自衛隊の草創期に多くのパイロットを養成したT-33A練習機。私が航空機に興味を持ったころには現役で飛んでいました。

 

 

H-19(S-55) チカソー

このあたりになると関与も薄く、よくわからない機体ですが歴史的な価値があると思います。

 

 

一式戦闘機 隼2型

館内見学はすぐに見終わると思っていましたが、気が付けば2周、3周と繰り返し気が付けば1時間ほど見学していたようです。決して広い場所ではありませんが見入ってしまう展示機が多く、一見の価値があります。

 

 

F-86F セイバー

コンテナの上に置かれたF-86F戦闘機の胴体。主翼がないのは残念です。これは駐車場から無料で見ることができます。

 

 

C-46 コマンド

第二次世界大戦中に活躍したという輸送機です。いかにも大戦機という風貌のデザインですが、航空自衛隊でも運用されていました。

 

 

F-104DJ スターファイター

河口湖自動車博物館の入口にはF-104スターファイターが載っています。よく見れば珍しい複座型の機体です。

 

 

富士山

道の駅なるさわから見えた富士山です。この直後雨が降りだしたので予定を早めて帰宅の途につきました。
河口湖飛行舘は毎年、8月のみ1か月間だけ一般公開されます。料金は1,500円と安くはないものの、見られる内容の満足度は期待以上でした。条件が合えば富士山周辺の観光と合わせて足を運びたい博物館です

 

 

スケジュール(パンフレット)

 

 

 

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