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20240107

陸上自衛隊

習志野演習場

降下訓練始め


JGSDF

narashino

Training Ground

Started Descent training

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2024年1月7日
   陸上自衛隊 習志野演習場 令和6年降下訓練始め

2024年は1月1日の元旦に能登半島地震が発生し自衛隊も災害派遣が行なわれました。新年恒例の降下訓練始めは開催の決心に注目が集まりましたが予定通り行われました。今回は過去最高の8か国の陸軍が参加するということもあり単なる訓練ではなかったことも開催の背景にあったものと思われます。昨年参加したアメリカ、イギリスに加えて、カナダ、フランス、ドイツ、オランダ、インドネシアが参加しました。


待機列

昨年も開門時間前から並んだところかなりの待機列ができていたので、今回は習武台へのアクセスが近い裏門から攻めてみました。きっと空いているだろう…というのは甘い考えで開門30分前には450mの行列ができていました。入場するまで30分ほどかかりましたがセキュリティチェック自体はスムースに入場することができました。

 

 

UH-1

入場門から習武台へと向かう間に米軍ヘリが通過していきました。ここ最近は米軍との連携が強まっている傾向がみられます。

 

 

16式機動戦闘車

展示が見学できる高台の習武台手前にある広場から、資材置き場の奥で待機している戦闘車両が見えました。

 

 

報道陣

各メディアの記者達が集まる報道機関向けスペース。後方からは撮影できないのでは…と思うほどの高密度です。

 

 

広報担当

オフィシャルとして動画撮影をする外国人カメラマンと広報担当と思われる自衛官が歩いていました。年を重ねる毎に国際的な演習イベントになりつつあることが伝わってきます。

 

 

CH-47JA チヌーク

演習場内にある滑走路から習志野駐屯地へと移動するチヌーク。駐屯地と演習場は隣接しているものの違う場所なので勘違いする人も多いようです。

 

 

CH-47JA チヌーク

隣にある習志野駐屯地からの人員輸送が行なわれました。車で移動するよりも素早く大勢を運ぶことができます。コスト的には贅沢な移動方法ですが時間効率が優れているのが空輸の大きなメリットです。

 

 

10式戦車

地上での戦闘を演じる10式戦車が待機位置へと出てきました。目の前を移動する戦車の登場に一斉に注目が集まりました。

 

 

んp
16式機動戦闘車

最新の機動戦闘車はキャタピラではなく8輪のタイヤが特徴です。機動性に優れているので舗装された道路がある市街戦向きで、高速道路を使った移動にも適しています。

 

 

16式機動戦闘車、10式戦車

富士演習場で行なわれる総合火力演習がWeb配信のみとなり、一般公開されなくなったので動く戦車が見られる貴重な機会となっています。

 

 

CH-47JA チヌーク

セレモニーに参列する招待客を乗せたチヌークが到着しました。敷地内の近い距離でもチヌークを使って人員輸送するのは陸自らしい移動方法です。

 

 

CH-47JA チヌーク

例年とは少し違っていてを多くの隊員が到着したチヌークをお出迎えするシーンがありました。

 

 

防衛大臣

木原防衛大臣が到着しました。さっと先回りして撮影をこなすカメラマンの素早い行動が印象的でした。

 

 

CH-47JA チヌーク

冒頭に予定されていた、恒例の指揮官と最年少隊員による降下は強風のため中止となりました。しかし高々度降下は実施されたところをみると実施の有無は練度の違いもあるようです。

 

 

第1空挺団

陸上自衛隊の精鋭である第1空挺団の空挺降下。強風であってもも面積の狭い習志野演習場への降下をなんなく実施しました。

 

 

第1空挺団

能登半島地震への派遣を優先すべきでは?との意見はあったものの降下訓練始めは決行されました。能登半島へは既に第一陣は派遣されている事に加え、両面対応できる姿勢を示しておくことは国防上でも重要です。

 

 

第1空挺団

パラシュート降下では着地時に樹に引っ掛からないようにすることも重要です。何年か前に実際からまってしまった状況を見たことがあります。

 

 

状況開始

陸自のイベントでは状況を想定したシナリオに沿ってた訓練展示が行なわれます。臨場感を増すために火薬を仕掛けた用いた演出も用意されています。

 

 

AH-1S コブラ

対戦車攻撃ヘリは2機が参加しました。地上偵察部隊からの要請を受けて航空支援を行なうために目的地へと向かいます。

 

 

AH-1S コブラ

2枚しなかいローターは細身の機体と直線上に並ぶとまるで魚のようです。写真にすると空白も多くなります。さすがにローターの位置をタイミングを狙って撮ることはできないので連写できるカメラが有利となります。

 

 

AH-1S コブラ

息のあったダンスのようにシンクロした動きを見せる2機のコブラ。右旋回しながら攻撃ポジションにつきます。

 

 

AH-1S コブラ

地上部隊にとって戦闘ヘリは天敵です。実際に戦場で出会ったら大きな恐怖を覚えることでしょう。この恐怖感は映画でもよく描かれています。

 

 

AH-1S コブラ

機動力の高さを駆使して派手な姿勢を見せてくれたコブラ。対角線上に斜めにおさまった胴体と、ベストな位置で止まったローターが無駄な空間を埋めてくれました。

 

 

第1空挺団

メインエリアでは地上で行なわれる格闘戦の状況が展示されました。私のように遠くから見学している人には超望遠レンズでもないと全く伝わらない演出でした。

 

 

C-2 ブルーホエール

固定翼機からの空挺降下が開始されます。空自からは参加したのはC-2輸送機が1機のみ、退役が近づくC-1は姿を見せませんでした。

 

 

C-2 ブルーホエール

今回は美保基地に所属する第403飛行隊のC-2が担当しました。軽いバンクをとりながら進入コースを微調整して降下の準備を行ないます。

 

 

C-2 ブルーホエール

強風ながらも披露された空挺降下。習志野演習場の地形に慣れた第一空挺団は降下を実施し、練度の高さを示しました。

 

 

C-2 ブルーホエール

後方から送り気味のC-2とジャンプして開いたパラシュート。今回のお気に入りの1枚です。理想は密度高く2~3名の隊員が写っていたら最高でした。

 

 

C-130J スーパーハーキュリーズ

固定翼機の2~4番機は米空軍のハーキュリーズが担当しました。しかし正直な印象としては米軍への依存度が高くなってしまったかな…と率直に思いました。

 

 

C-130J スーパーハーキュリーズ

米空軍は機体胴体を延長して大型化したJ型のスーパーハーキュリーズにリプレースしています。世界中で採用されている傑作輸送機は今後も長く使われ続けてそうです。

 

 

C-130J スーパーハーキュリーズ

3番機から降下したパラシュートの上を通過する4番機と、そこから降下する隊員たち。1機あたり10名が降下しましたがその数は例年よりも明らかに少なくて「迫力」という意味では物足りないものがありました。

 

 

第1空挺団

地上に降りたつ隊員たち。空挺降下作戦には着地時にケガをするリスクがあり、例えそれが演習でも数%あることをネット記事で知りました。今回の能登半島震災において空から派遣をすべきだ!という意見も見られましたが、この演習を見ればそんな簡単なことでもないということが少しは理解できるでしょう。

 

 

C-130J スーパーハーキュリーズ

空挺降下中の隊員と訓練空域を離れていく米軍のスーパーハーキュリーズが1枚におさまりました。本来はホストを務めるはずの空自のC-2はそのまま空域を離脱してしまい少し拍子抜けでした。

 

 

UH-1J イロコイ

固定翼機からの空挺降下によって大量の隊員が地上へ増派され、その後は回転翼機を用いて二次作戦展開へと移行しました。

 

 

AH-1S コブラ

敵勢力を後退させるための航空支援が行なわれます。再び2機のAH-1Sコブラが姿を現し射撃を行ないました。

 

 

AH-1S コブラ

攻撃の着弾効果は火薬を使った演出で可視化されています。冬の乾燥した環境では枯草に引火する危険性もあり注意が必要となります。

 

 

CH-47JA チヌーク

大型輸送ヘリのチヌークが車両と迫撃砲を機体下に吊り下げて輸送しました。さすがに無防備な状態だと思うので実際には護衛機も必要になるでしょう。

 

 

CH-47JA チヌーク

今回の演習では個人的にはチヌークが目立っていたと思いました。内容は例年と大きな違いはなかったかもしれませんが、演出的に印象的な場面が多くあったと感じました。

 

 

CH-47JA チヌーク

習武台から見学する観客の眼前を通過していくチヌーク。後方ハッチを開けたまま状況を監視している隊員の姿が見えました。

 

 

CH-47JA チヌーク

ファストロープ降下で地上に降りる隊員たち。不整地でもロープだけの簡易的な装備で降りることができますが、不安定なため極めて高い技量と握力が求められるそうです。

 

 

CH-47JA チヌーク

隊員を降ろしたチヌークが離脱していきます。長年ここで撮影をしてきましたが2機がぴったりと重なって見えるのは意外と珍しいシーンです。

 

 

CH-47JA チヌーク

後部ハッチを開けたまま飛び去っていく2機のチヌーク。素晴らしい青空をバックにした絵になるシーンが撮れました。

 

 

CH-47JA チヌーク

3機のチヌークにより増援が行なわれます。ここで制空権確保するためにコブラが哨戒飛行をする演出でもあればなお臨場感が増しますね。

 

 

CH-47JA チヌーク

機材を吊り下げると旋回する際に遠心力で機体が外側へ振られると思います。通常とは違う慎重な操縦技術が必要になることでしょう。

 

 

CH-47JA チヌーク

縦構図におさめてみました。縦にすると吊り下げられた機材を大きく見ることができるので、こちらの方がしっくりとくるように思います。

 

 

CH-47JA チヌーク

3機のチヌークは連続して地上に降りました。真横から一列に並んで見えるポジションから撮ることができていたら最高だったでしょう。

 

 

CH-47JA チヌーク

機材を降ろした後、前傾姿勢で急加速するチヌークから生じた激しいダウンウォッシュにより芝生が舞い上がります。習武台から見ているといかに激しく危険性があるかがわかります。画面上の知識ではなく「体感」で理解してもらうことも演習を公開するひとつの意義だと思います。

 

 

CH-47JA チヌーク

訓練展示の後半にさしかかると状況は攻勢に転じて進行します。専守防衛を掲げる自衛隊は他国の侵入を食い止めることに力を割いていますが、海に囲まれた地形は大変恵まれた立地といえるでしょう。

 

 

CH-47JA チヌーク

ホバリングするチヌークから下ろされたファストロープを伝って降下する隊員達。この後は各自配置について戦闘の準備を整えます。

 

 

CH-47JA チヌーク

習志野演習場は首都圏のベッドタウンの真ん中に位置するとても特殊な立地です。撮影していると背景にタワマンも写り込みます。

 

 

AH-1S コブラ

航空支援を終えて前線から離脱するコブラ。今回の出番はこれにて終了となりそのまま所属基地へ帰投してしまいました。

 

 

120mm迫撃砲

地上ではチヌークが運んできた迫撃砲の設置準備が進められています。カモフラージュも施されていますがやや色彩が合っていないようにも見えます。

 

 

120mm迫撃砲

弾着!今回は目の前の目標に対して攻撃をしていますが、実際には10数kmの射程距離で攻撃できるそうです。

 

 

10式戦車、16式機動戦闘車

地上戦は車両による火力が投入されました。最新型の戦車と機動戦闘車が進軍すると観客の注目を集めました。

 

 

C-130J スーパーハーキュリーズ

終盤になると米軍のスーパーハーキュリーズ2機が進入してきました。本来であればここで空挺降下が予定されていましたが、強風によりキャンセルとなりました。

 

 

C-130J スーパーハーキュリーズ

残念ながら空挺降下はキャンセルとなりました。決して広いとはいえない習志野演習場に慣れていない海外の軍隊は大事をとって降下中止の決断をしたようです。

 

 

CH-47JA チヌーク

フィナーレは5機のチヌークが進入してきましたが、驚くことにBGM付きの演出がありました。これは例年のシナリオでは見られなかったパターンです。

 

 

CH-47JA チヌーク

個人的な感想として、今回の主役はチヌークでした。ちなみに最近SNSで読んだ情報では最新鋭ステルス戦闘機F-35Aよりも高額だそうです。チヌークを見る目が変わりました。

 

 

CH-47JA チヌーク

5機が横並びになり地上へと降りました。真横から見える位置からは機体が重なった素晴らしい写真が撮れたようです。来年は早起きしていい場所を確保できるように頑張りたいと思いました。

 

 

CH-47JA チヌーク

1月1日に発生した能登半島地震により開催の有無が話題となった降下訓練始めでしたが、意外にも早い時点で開催が決定されたのは少し驚きでした。8か国の軍隊が参加するという国際的な軍事的意義をもつイベントでもあったための判断だったものと思われます。なお例外的に1月20日に開催される予定だった航空自衛隊の入間基地航空祭は地震支援のため中止となりました。2024年は波乱のスタートとなりました。

 

 

 

スケジュール(パンフレット)

 
08:30 一般開放
08:30 模擬売店等
10:15 降下及び地上展示

 

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