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20230127

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2023年1月27日 航空自衛隊 百里基地

3週間もの期間にわたり百里基地に滞在したインド空軍もついに離日の時がやってきました。この日は確実に飛ぶはず…多くの人がそう思っていたはずですがミリタリーの世界はそう甘くはない。ドイツ空軍離日に続きまさかの展開となってしまいました。


Su-30MKI フランカーH、C-17 グローブマスターⅢ

インド空軍が撤収する1月27日。撮影場所を確保するため早朝から百里基地に向かいました。まだ7時前ですが灯るライトや聞こえてくる機械音から帰る気満々の気配が伝わってきます。

 

 

Su-30MKI フランカーH

前日とは打って変わって早朝からカバーは外されキャノピーも開いていました。これは確実に離陸シーンを見ることができる…おそらく誰もがそう思っていたことでしょう。

 

 

Su-30MKI フランカーH

だいぶ明るくなってきました。この日の天気予報は曇りのち雪。午前中は逆光になるため曇り空の方が良いと思っていました。

 

 

B737 SKY

茨城空港のエプロンではスカイマーク機が夜を明かしますが、その日によって機材が替わるようです。この日は黄色のポケモン特別塗装機が駐機していました。

 

 

Su-30MKI フランカーH

フランカーに目をやると奥の2機はキャノピーが閉まっていました。これはそろそろ離陸するのか!と思い撮影場所を移動することにしました。今思えばこの時点で信じられない展開が始まっていたようです。

 

 

C-17 グローブマスターⅢ

フランカーの飛行シーンは見ていたのでタキシング中の姿を撮りたいと思っていたのでいざアラハン前へ。するとインド空軍よりも先にアグレッサーが小松基地へ向けての帰投を開始しました。

 

 

F-15DJ イーグル

インド空軍をバックにタキシーアウトするアグレッサーが出てきました。フランカーのインパクトが強かったのでやや存在感が薄くなりましたが、いざ対峙すると威厳があってやはり格好いいです。

 

 

F-15DJ イーグル

機体全体を黒く塗装した、個人的には今一番カッコイイ096号機が先陣を先頭を務めました。この機体は昨年12月に開催された百里基地航空祭でも地上展示機として参加しています。機番が096(クロ)というのも洒落が効いていていいですね。

 

 

F-15DJ イーグル

これはファンサービスが目的だったのではないかと思いますが、エンドに近づくと滑走路を経由してラストチャンスへと向かってくれました。このアクションがあるだけでシャッターチャンスが大きく増えました。

 

 

F-15DJ イーグル

誘導路と滑走路近いようで大きな差があることが今回よくわかりました。特に空気が澄んでいないコンデイションの場合は顕著に違いが表れます。

 

 

F-15DJ イーグル

続いてラムネこと32-8082号機が滑走路をタキシングしていきます。大げさではなく全ての瞬間がシャッターチャンスの連続です。

 

 

F-15DJ イーグル

それぞれに異なる唯一無二の識別塗装を纏ったアグレッサーの機体が通過する様子は、まさにファッションショーのランウェイのようでした。ちなみにこの機体はジーパンの愛称で呼ばれているようです。

 

 

F-15DJ イーグル

このポイントは横姿を至近距離で見られるのでタキシング撮影にはかなり条件がよいと思いました。更によく見える某有料スポットも存在しますが、個人的ポリシーとして利用しないようにしています。

 

 

F-15DJ イーグル

背景には外周から目隠しをするような壁が設置されていました。一時的な工事のためかもしれませんが少し背景がうるさくなりました。

 

 

F-15DJ イーグル

三番手の92-8094は古き良きアグレッサー機という感じの識別塗装です。落ち着いた濃い目のブルーは好感がもてます。

 

 

F-15DJ イーグル

誘導路 → 滑走路 → 再び誘導路 → ラストチャンス を経て滑走路と進入しました。これはもう間違いなく外柵に集まったファンに向けてのサービスですね。

 

 

F-15DJ イーグル

小松基地へと向かうアグレッサーはアーミングエリアでのチェックはなく、立ち止まることなく滑走路へと進入してきました。

 

 

F-15DJ イーグル

ブラックが正面を向いてくれるチャンスは本当に一瞬しかありません。撮り逃さないようにファインダーに集中してシャッターを切りました。

 

 

F-15DJ イーグル

離陸許可を得て滑走路へと進入するアグレッサー機。胴体下にジャミングポッドを装備することから2本タンクが標準となっています。

 

 

F-15DJ イーグル

百里基地のR/W03はやや高い位置にあるためタイヤが隠れてしまうのが少し残念です。

 

 

F-15DJ イーグル

外柵に集まったファンは基本的にカメラマンばかりなので、みな一心不乱にレンズを向けていました。

 

 

F-15DJ イーグル

082号機と094号機が重なるシーン。濃淡2パターンのブルー塗装による共演でした。

 

 

F-15DJ イーグル

082号機が右方向に転回して正面を向いてくれました。前脚のタイヤも右に傾いていてステアリングがよく効いています。

 

 

F-15DJ イーグル

アグレッサーの識別塗装では1色のみで塗られるパターンと2~3色を使って塗分けられるパターンがあります。

 

 

F-15DJ イーグル

094号機は最後尾だったのでバックに他の機体が重なることなく、クリアな状態でその姿を撮ることができました。

 

 

F-15DJ イーグル

インド空軍との共同訓練において、当初のアナウンスでは教導隊からの派遣は4機となっていましたが実際は6機が飛来しました。

 

 

F-15DJ イーグル

この機体は左主翼のパイロンにキャプティブ弾を装備していました。

 

 

F-15DJ イーグル

2機が並んだところでエンジンの最終点検が行なわれます。この2機は飛行教導群創立40周年の際に記念の専用ドロップタンクが用意されたこともあり、おそらく隊内でも人気の高い機体なのでしょう。

 

 

F-15DJ イーグル

後続のポジションで離陸を待つ094号機。これらのカラフルな識別塗装をみてインド空軍はどのような印象をもったのでしょうか。

 

 

F-15DJ イーグル

アフターバーナーに火が入り、赤い炎が勢いよく噴射されました。曇っていたことで炎もよく見えました。

 

 

F-15DJ イーグル

全動式の水平尾翼が大きく可動し、機体を持ち上げるための準備が整いました。

 

 

F-15DJ イーグル

モーボ(モービルコントロールユニット)が少し被ってしまいましたが空自のファイター基地らしい風景が撮れたと思います。

 

 

F-15DJ イーグル

この日は午後から寒波に見舞われる予報だったので、大雪が降る前に小松基地へ戻そうという考えがあったようです。次回はその格好いい背中を拝ませてください。

 

 

F-15DJ イーグル

続いて082号機が離陸滑走を開始しました。。

 

 

F-15DJ イーグル

水平尾翼が空気の流動を変え、前脚が地上を離れました。重力の縛りから離れる瞬間です。

 

 

F-15DJ イーグル

離陸する戦闘機を追いかけると基地内の設備と被ることも多くあります。

 

 

F-15DJ イーグル

モーボもよく被る地上設備のひとつです。ここにパイロットが詰めていて航空機を見つめていれば良い絵になります。

 

 

F-15DJ イーグル

機体が完全に浮かび上がりました。アフターバーがよく見える日は後ろからの姿も絵になります。

 

 

F-15DJ イーグル

つい被ってしまう地上設備はいくつもあります。これを避けるのは難しいので連写で数多く撮って、取捨選択する方が楽でしょう。

 

 

F-15DJ イーグル

奥に見える平和公園の櫓には多くのカメラマンの姿が見えました。百里基地に反対する団体が管理・運営する土地ですが、撮影するには確かに良い場所です。マニア向けに有料で入場が許されていますが、ここに入るかどうかは大きな論争となっています。

 

 

F-15DJ イーグル

インド空軍のC-17と百里基地の管制塔、そしてF-2が絡むアングルです。普段は寂しい百里のエプロンが賑やかになりました。

 

 

F-15DJ イーグル

094号機がバーナーオン!離陸滑走を開始しました。

 

 

F-15DJ イーグル

教導隊のパイロットは各飛行隊から選ばれた精鋭集団であり、操縦技術はとても高いそうです。離陸だけみていても威厳が感じられます。

 

 

F-15DJ イーグル

この撮影ポイントは初めてではありませんが、あらためてとても良い場所だと確認できました。人気が高い理由についても頷けます。

 

 

F-15DJ イーグル

駐機しているインド空軍のフランカーと絡む瞬間を意識して撮りました。撮影中はまったく気になりませんでしたが、撮影した写真を確認したところ違和感を覚えました。ただしそれを理解するのはもう少し後の事になります。

 

 

F-15DJ イーグル

アグレッサーの帰投第1陣が小松基地へ向けて飛び立っていきました。少し間を空けてから第2陣の帰投が開始されます。

 

 

B737 SKY

スカイマークのピカチュウジェットが出てきました。エアライン機は誘導路がないのでウエストランウェイを使ってエンドまでタキシングしてきます。

 

 

B737 SKY

外柵から近いウエストランウェイは距離が近く、航空機の迫力を感じることができます。この日は外柵に多くのカメラマンが集まったので、事情を知らない乗客は何事かと思ったことでしょう。

 

 

F-15DJ イーグル

アグレッサーの第2陣が出てきました。F-15は独特のエンジン始動音がするので姿は見えずとも動き出しはよくわかります。

 

 

B737 SKY

スカイマーク機の着陸を目の前に見ることができました。望遠レンズでは機体がはみ出るほどの至近距離です。

 

 

F-15DJ イーグル

第2陣の先頭はノーマル塗装の076号機でした。派手な塗装がトレードマークのアグレッサーにおいては異質な存在ですが、コブラのマークを付けたノーマル塗装はある意味レアといえます。

 

 

F-15DJ イーグル

2番機は黒と白の直線的なデザインが描かれた093号機。その機番の語呂合わせで「おくさん(093)」と呼ばれています。

 

 

F-15DJ イーグル

しんがりは比較的あたらしく登場した092号機。大きな特徴に欠けるせいか定着した愛称はついていないようです。

 

 

F-15DJ イーグル

このところ黒系の識別塗装が増えてきているように感じます。格好いいので別にいいのですが、あまり多いと希少性がなくなります。

 

 

F-15DJ イーグル

第1陣と同様に誘導路から滑走路を経由してランウェイエンドに向けてタキシングをしてくれました。アグレッサーは見せ方、見られ方についても意識が向いているようです。

 

 

F-15DJ イーグル

093号機のみ下面が白く塗装されているドロップタンクを携行していました。

 

 

F-15DJ イーグル

アグレッサーの識別塗装は唯一無二。同じ塗装は存在せず、一度落とされると次は別の塗装に塗り替えられます。

 

 

F-15DJ イーグル

アグレッサー第2陣の3機は滑走路手前でホールディングしました。第1陣に顔ぶれに比べるとモノトーンに抑えられた控えめな組合せとなりました。

 

 

F-15DJ イーグル

離陸許可が降りて滑走路へ進入するアグレッサー機。ノーマル塗装機が先頭を務めるのは少し意外でした。

 

 

F-15DJ イーグル

この教導訓練ではフランカーの存在感が大きすぎて、さすがのアグレッサーも影が薄くなるかと思いましたがそれは誤りでした。

 

 

F-15DJ イーグル

2機が揃ったところで最終点検を行うイーグル。色付きが手前に来てくれたのはありがたいです。

 

 

F-15DJ イーグル

離陸滑走を開始したノーマル塗装機。暫定的に借りている機体なのか、それともこれから識別塗装が描かれるのか。

 

 

F-15DJ イーグル

この写真を後で見たときに大きな違和感を覚えました。間違い探しの要領で見て、その違和感に気が付きますでしょうか。

 

 

F-15DJ イーグル

093号機がアフターバーナーの赤い炎を曳き、轟音と共に離陸滑走を開始しました。

 

 

F-15DJ イーグル

SNSには色々な情報が上がってきますが、この期間に平和公園で車に関連したトラブルが発生していた模様です。

 

 

F-15DJ イーグル

初飛行から50年が経過してもなお主力の座についている-15戦闘機。しかし耐用年数を迎え減耗期に入っています。空自では半数を改修しアップデートするものの、残りはF-35や次期戦闘機に切り替えていく予定です。米軍のF-15も減っていきますが、使い勝手の良さから空自の中古を購入するという計画が出ています。

 

 

F-15DJ イーグル

092号機の左側を見てみると左垂直尾翼の外側は識別塗装が塗られていませんでした。

 

 

F-15DJ イーグル

下を向いて空気をすくい上げるような水平尾翼の動きと、主翼後縁のフラップがいい表情を作っています。

 

 

F-15DJ イーグル

このあと写真をみて違和感が明確になりました。いたはずのフランカーの姿が見えません。エンジン音はしていなかったはずですがどこに行ってしまったのか…この時はまだ事態を理解できませんでした。

 

 

F-15DJ イーグル

小松基地には今後F-35×1飛行隊が追加配備される計画があります。一方で百里基地は第3飛行隊のみと余裕がある状況です。東アジア情勢の不安定化により今後も他国の空軍が訓練に来る可能性があるとされており、もしかしたらアグレッサーが百里基地に移動してくる可能性はあるかもしれません。

 

 

C-17 グローブマスターⅢ、Su-30MKI フランカーH

インド空軍の離日は想定外の展開となりまさかのキャンセルとなりました。降雪の影響を避けるためかフランカーはカバーがつけられハンガーへ格納されたことで確信に変わりました。一説によれば空中給油機の不具合によるものと言われています。無念ではありましたがアグレッサーの見送りができたので雪が降る前に帰ることにしました。
インド空軍のご一行は翌日の土曜日に無事離日しました。その日は予定があり行くことはできませんでしたがミリタリーの世界は一筋縄ではいかないものだと再認識しました。SNSではサンダーバーズ大渋滞事件、ドイツ空軍ハイレート事件に続き、インド空軍離日キャンセル事件として百里基地に飛来した海外軍用機のハプニングとして記録されました。最後にインド空軍との共同訓練は今後も定期的に行なってほしいと思います。

 

 

 

スケジュール(パンフレット)


令和4年12月22日   航空幕僚監部

印空軍との戦闘機共同訓練(ヴィーア・ガーディアン23)の実施について 航空自衛隊は、下記のとおり印空軍との戦闘機共同訓練を実施します。

1 目的 日印戦闘機共同訓練を実施することで、航空自衛隊の戦術技量の向上、日印空軍種 間の相互理解の促進及び防衛協力の更なる深化を図る。

2 実施日 令和5年1月16日(月)から同年1月26日(木) (印空軍戦闘機の展開は1月10日(火)から1月27日(金)まで)

3 実施場所 百里基地及び同周辺空域並びに入間基地

4 参加部隊及び規模等(基準) ア 航空自衛隊 第7航空団(百里)F-2×4機 航空戦術教導団(小松)F-15×4機 中部航空警戒管制団(入間) イ 印空軍 人員約150名 西部航空コマンド第220飛行隊 Su-30MKI×4機 西部航空コマンド第81飛行隊 C-17輸送機×2機(展開・撤収時の輸送 のみ)

5 訓練項目 各種戦術訓練

6 その他
ア 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策を図った上で本訓練を実施します。
イ 印空軍戦闘機の空中給油のため、次の印空軍機が飛来します。 中央航空コマンド第78飛行隊 IL-78空中給油機×1機  

 

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